2019年4月18日木曜日

タイの学生運動の裏にCIAあり?

ベトナム戦争が続いていた頃、東南アジアには、共産主義のドミノ化が進んでいました。

ベトナムに続き、ラオスやカンボジアでも共産主義が、勢力を拡大し、次はタイかと多くの人が考えました。

タイでは、共産党は非合法です。

ベトナム戦争は、1955年11月 から1975年4月30日まで続きましたが、タイは、ラマ9世が、地方行脚をするなど、地域への援助も怠らず、地方で活動する共産主義者たちを封じ込めることが出来ました。

そんな時代ですから、タイの学生たちにも、反米の声を上げる人たちはいました。そこで、CIAは、学生たちの怒りの矛先を日本に向けさせるべく、いろいろと動いたわけです、

そして、1974年に田中角栄首相が東南アジアを歴訪したとき、各国で、反日の暴動が起きました

タイには1月9日から11日まで滞在したわけですが、1月9日に約2万人の学生がバンコク市内で抗議を行い、暴動にまで発展しました。

その前から日本商品不買運動とか、キックボクシングが、タイの国技をバカにしているとの抗議もありました。

当時を知る人たちの話を聞くと、日本語の看板は下ろし、外出をひかえて、ひっそりと暮らしていたそうです。

欧米人は、策略に長けていますから、日本なんか、いいカモにされます。

私が、最初にタイに来たのは、1976年の1月でしたが、真冬のデンマークから南回りできていたので、とにかく暑かったことをよく覚えています。

空港のイミグレーションは、デスクが3つしかありませんでした。荷物も、漏斗を逆さにしたようなものの上からバッグが落ちてきて回るという感じでした。

その時は、トランジットの1泊で、ただ空港と市内を往復しただけでした。

その次にタイを意識したのは、日本の新聞で、タイの学生運動の記事を見たときでした。記事には、残酷な写真がありますから、そちら方面に弱い方は、クリックしないよう注意願います。

今から思えば、あれはタイ人が忘れもしない1976年10月6日の惨事「血の水曜日事件」です。

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1976年10月4日のタンマサート大学サッカー場で行われたタノーム元首相帰国抗議と断罪要求集会に、約10,000人が集まり同大学演劇部の学生は、9月25日に殺害された地方配電公社青年二名を追悼する寸劇を上演、この劇中では武装するタノーム元首相役と警官に虐殺され首を吊される二人の青年役の様子があり、新聞に写真付で報道された。

10月5日、この新聞記事に虐殺の青年役はワチラーロンコーン王子に似ていて王室侮辱だ、と言いがかりをつけ、民間右派集団のクラティンデーン、ナワポンが大学周囲を囲み抗議活動を行う。

10月6日、学内で徹夜に及んだ左派学生、労働者らの抗議集会はこの日も引き続き行われた。大学を取り囲む右派勢力は侵入を試み集会自警員が小銃で牽制、警戒する首都警察は右派群衆を制止し仲裁、治安維持に努めた。午前5時過、校内の運動場に爆弾2発が投げ込まれ学生9名死亡。右派にはさらに職業学生センター勢力が駆けつけ総勢約2000人へ、バスを使い封鎖突破を試みるなか午前6時30分頃、集会自警員が発砲すると首都警官隊が応戦し銃撃戦に発展する。

午前8時10分、待機控えていた国境警備警察約1000人が首都警察に代わって校内に突入、同じ頃右派集団は校門付近のバリケード封鎖を破壊し侵入に成功、二方向から武装と火器でサッカー場にあった集会参加者をチャオプラヤー川際に追い詰めた。抵抗を試みる者、フェンスをよじ登り敗走する者へ容赦ない暴行が加えられ、爆死、射殺、扼殺、逃げた川で衰弱し溺死など多数の犠牲者が発生した。

午前11時頃に制圧は完了し、公式には犠牲者46名負傷者は167名とされ集会参加者の約1000人は反乱分子として警察に連行された。

1976年10月6日午後6時、サガット国防相は国家統治改革評議会を設置と軍事クーデターを宣言、第一の声明「(1)王制を破壊し、国家を転覆させようとする共産主義者がベトナム人と結託して警察を攻撃した、(2)一部の閣僚、政治家やマスコミ機関が共産主義者を支援して混乱を拡大させたが現政府はこの危機に対処する能力がない。」を発表した。セーニー・プラーモート政権は瓦解し、改革評議会は首相に元最高裁判所判事ターニン・クライウィチエンを擁立する。

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70年代から、タマサート大学の学生には、左翼運動家が多いです。当時の活動家の弟子たち、孫弟子たちと左翼の人脈は続いているようです。

過激右翼団体クラティンデーン(赤い猛牛)の親分スッサーイ退役少将と機会があって恐る恐る立ち話をする機会がありましたが、当時70を超え、小柄ではあったけど、背筋が伸びて眼光鋭かったです。

クラティンデーンには、日本人のメンバーもいるんだといっていましたが、本当かな?

とにかく、学生運動や労働組合のバックには、米国とか中国とかロシアがついていることもあるようです。

新未来党にも欧米のバックはついているようです。

タクシンとカーライルの関係は有名です。

民主主義とか人権とか、時には方便で、裏にあるのは利権だったりもします。

暑さでボケ~っとしていると騙されちゃいますね。