トールウェイといわれるバンコクの高速道路を当時16歳だったPraewaさんが無免許運転するホンダシビックが、右側車線から急な車線変更をして、一番左の車線まで行って、今度は急に右にハンドルを切ったときに、真ん中の車線を走っていたワゴン車の後ろにぶつかり、ワゴン車は、衝突の衝撃で回転して、左側の壁にぶつかり、その衝撃で、乗っていた9名が窓を突き破って高速道路から落下して死亡しました。
この交通事故が、大きく報道されたのは、その死亡した人たちの数だけでなく、加害者である16歳の少女が事故の後、車の外で、何事もなかったかのように、スマホを見ている写真が救助に来た人たちから撮影され、新聞に載ったからです。
そして、その後も被害者の葬儀に行くわけでもなく、遺族を見舞うこともなく、Thephasadin Na Ayudhyaという、タイの上流階級の少女だとわかり、よけいに批判する人たちが増えました。
父親は、軍人だそうで、何かと話題の防衛大臣Prayut Chan-ocha将軍の知り合いだとか。
2011年には、刑事裁判と民事裁判にかけられ、刑事裁判の方は、懲役2年執行猶予4年で、未成年であることもあって、社会貢献を年48時間することが義務づけられました。
民事裁判の方は、今年5月、結審し、加害者本人とご両親と車の所有者に対し、2600万バーツの補償金と年7.5%の金利を30日以内に支払うようにとのことでした。
ところが、いまだに支払いが行われていないと、騒がしくなっています。
タクシン派の方は、特権階級だとか、プラユット首相の先輩の防衛大臣にからむ件なので、もう力が入っちゃって、いろいろと調べ上げています。
何事もなかったように人生を楽しみ、結婚をして、父のコネで、防衛省関係の仕事にも就き、被害者のことを思えば、我慢出来ないといった論調が多いです。
この交通事故に対して、今年起きた酔っ払い運転での事故で、2人を死亡させた大金持ちの加害者が、毎日葬儀場に通ってお詫びし、被害者のために、仏門に入り、出来る限りの補償を支払い、両親を失った娘さんの学費なども責任を持っているとの比較も話題になっています。