2019年12月27日金曜日

安全祈願

昔は、自動車の数も少なかったし、自動車を買うというのは、家を買うことと同じくらいの重要なイベントでした。

タイで自動車を買うと、多くの人がお寺に行って、交通安全の祈願をしてもらいます。

私の場合には、チャチューンサオにあるワット・ソートーンという有名なお寺に行って、お坊様に車のボンネットを開けて、エンジンに直接にありがたいおまじないを描いてもらい、運転席の天井にもよくお寺にある文様を描いてもらいました。

そして、次には、運転する私にも安全祈願をしてくれて、聖水を頭に振りかけてくれました。

このお寺は、今でも有名なお寺で、多くの人たちが訪れるのですが、車の駐車も大変ですし、一時は、その駐車スペースをめぐっての争いとか、境内で、功徳のために、小鳥を空に放ったり、亀や魚を小川に放つのも有名でしたが、それも、いろいろと問題となったりもしました。

小鳥は、実は羽根を切っていて、空に放たれたあと、また捕まえて、無限連鎖のようなことをするとか、魚や亀も、すぐに捕まえているとか、まあ、よくある話です。

私は、3台目までまではこの恒例行事をやっていましたが、そのうち、車が増えてきて、もうお寺にたどり着くのも大変でしたし、お坊様の祈願も、なんかビジネスライクというか、いい加減というか、ちょっとありがたみが減ってきたので、それ以降は行っていません。

車のバックミラーの所に、交通安全のお守りの旗をぶら下げていました。


タイで走っている車を見ると、安全祈願のおまじないとか旗とか、仏像とかを車の内外に飾っているのを見る事も多いです。

すごい人は、車の中に、博物館かよと思うくらいの仏像とか飾っている人たちもいて驚いちゃいます。

家なんかでも、新築とか引っ越しとかでは、お坊様に来ていただいて、家内安全のお祈りをしてもらうことも多いです。

結婚の時には、ベッドの上の枕とか寝具にお祈りする行事もあります。

お祈りというのは、自分の無力さを知ることで、神様にお願いをするという謙虚な気持ちなわけで、個人的には、お祈りや祈る人の姿はどんな宗教でも好きです。