米国政府は、民主主義を重んじ、タイのいかなる政党へも特別な配慮をしているわけではないけど、今回のタイ憲法裁判所の決定は、新未来党へ投票した600万以上の国民の意思を無視しているのではないかと疑問に思うみたいなことです。
EUの批判もアメリカと同じようなモノです。
軍事クーデターでタクシン政権が倒された2006年以降、タイと米国の関係は悪化していました。
アメリカはあの手この手でタイに圧力をかけてきましたが、タイは、逆に中国やロシアへ接近していきました。
EUも貿易に関する規制などで圧力をかけてきていますが、タイは、時間をかけて、その規制を無意味にさせるための努力を続けて、成果を出しています。
タイは、なんといっても大航海時代から、植民地にならない努力をしてきた国で、いろいろとしたたかです。
タイ政府は、新未来党は解党命令を受けたし、幹部に対しても被選挙権停止が言い渡されたけれど、選挙で選ばれた幹部以外の議員たち65名は、依然として、国会で活躍出来る立場は変わらないといっています。
30日以内に他の政党へ移籍し、承認を受ければ問題ありませんし、被選挙権を停止された議員たちの代わりも、これから選ばれるようです。
批判は自由ですが、やり過ぎたら内政干渉ですし、まあ、立場上は、抗議はしたよというポーズではないかと思います。
法律を破った方が悪いし、問題はあるにせよタイの司法が下した判断です。
アメリカもEUも、選挙や国内問題で、他の国にかかわっている余裕はないかもね。
これから、タナトーンもピヤブットも、街頭での抗議活動をやっていくようですが、バンコクでは、いくらかけ声をかけても、そんなに人は集まらないと思います。
なんといっても、韓国のカルト宗教ではないけど、人混みでの武漢肺炎の感染が怖いご時世です。
となれば、北部タイを中心に地方での活動をするしかないと思いますが、地方の活動は、あんまりマスメディアにも注目されないから、バンコクで大きな集会をしたいでしょうね。
景気がよくなくて、これからは、会社の倒産やレイオフなども起きてくるでしょうから、労働運動に関連づけることも考えられるかも。
左側の頭の部分がブラシになっている最近の「孫の手」だそうです。