タイには精霊信仰があって、自然界のいろいろなモノに霊が宿っているという考えで、どこか万の神の神道にも近いのですが、タイの霊は、人間に近いというか、死者の霊であることが多いようです。
タイ人は、死体よりも霊を恐れる人が多いように思います。私は、幼い頃に大好きだった祖父との別れを経験し、死体が怖いです。
で、世界中に霊を見る事が出来る人とか霊と話が出来る人とか、霊を呼び出す人とか、霊が乗り移る人ってのがいるわけです。
私は、小学校に上がる前に修験道に連れられての御嶽山登山を経験したんですが、先達さまといわれる老人と山にいくつもある霊場に行くと霊が何度も乗り移って、わけのわからないことを話し始めるのですが、ちゃんと通訳がいて、普通の言葉に訳してくれました。
興味深い経験でした。
私は、カンの強い子だから、ユキノシタを煎じて飲みなさいとかいわれ、それからしばらく、祖母から苦い薬草を飲まされたことがありました。
で、このところ、タイでは、チャンネル8が放映した番組についての非難が激しくなっているんだそうです。
霊を見る事が出来るという女性が、いろいろなところに行って透視するようですが、グラフィックを使って霊を可視化するような手法で話題になっているようです。
問題になっているのは、歴史上の人物とか、その家族がいる人の霊とかを透視し、過去の事柄を勝手に解釈することが、名誉毀損になるとの意見もあるようです。
はっきり言って、やり過ぎでしょうね。テレビでやっていいことではないと思います。
世の中には、普通の人には見えないものが見える人がいるのかもしれませんし、不思議なことはたくさんありますが、神様とか有名人が乗り移るとかは、眉唾だと思います。
ジョンレノンの霊が下りてきて話したとか、日本の宗教団体の教祖が言っているそうですが、私は、信じませんね。
ジョンレノンと言えば、ビートルズを出て作った最初のアルバムの「GOD」は衝撃的でした。
「神は我々の苦しみを測るための概念でしかない」と具体的な神や有名人の名前などを出して、私は信じないと歌ったわけです。
最終的に信じるのは自分とヨーコだと。夢は終わったとも。
最近話題になってきていますが、一神教と多神教との違いで、一神教は、自分の信じる神様以外を否定します。
だから、宗教戦争が起きてきているわけですが、多神教ですと、神様はいっぱいいて共存共栄ですから、大きな争いには至らないわけです。
日本人の多くは、多くの神様を信じているから、外国人なども受け入れていますが、逆の見方をすれば、いっション今日を信じている外国人は、日本人が彼らの宗教に改宗をしなければ、認めることはないわけです。
危険ですよね。欧米でのトラブルのひとつが、そうした宗教観の争いだと思います。