2019年2月にタイでは、医療大麻が解禁となりました。
西洋医学が入ってくるまでは、印方とか漢方のように、植物とか鉱物などを使った民間療法が多くの国に存在していたわけです。
他には、宗教とか黒魔術のような民間療法もありました。
西洋医学でも、食物などから抽出した化学物質を使った薬が多く、麻薬と紙一重のものもあります。
北部タイでは、昔から山岳民族の間にはアヘンを医療に使ってきた歴史があって、怪我をしたときとか腹痛とかの痛み止めなどに使われていたそうです。
アヘンはケシの花の茎に傷をつけてにじみ出てくる樹液を集めて乾燥させたものだそうです。
その有効成分を抽出して生成したものがヘロインだそうですし、手術の時の麻酔薬だったりモルヒネだったりするのだそうです。
タイの全域に麻は自生していて、麻も繊維を使うだけでなく、種類によっては、食欲増進や睡眠を促す医療用に使われてきたそうで、300年前のアユタヤ時代には、その効果を記した書物があるそうです。
日本でも戦後になってアメリカが、大麻を違法な薬物扱いをしてしまいましたが、タイも同じなんだそうです。
疑ってかかれば、西洋の薬やアルコール飲料などを売るためじゃないかとか思っちゃいます。
とにかく、タイで大麻が合法化され、いろいろな商品が出ているとか、料理もあるとか、医療大麻を使っている病院もあるとか、いろいろなニュースが話題になっているわけです。
最近も、「タイの世帯に100万株の大麻を無料配布、2022年6月9日以降に実施へ」といったニュースが話題になりました。
こうしたニュースが出ると、欧米の一部のように、嗜好品としての大麻がタイでもOKになったのではないかと誤解する人がいます。
嗜好用の大麻はタイでも違法ですので注意が必要です。
麻には大きく分けて、ヘンプと大麻(マリファナ)があって、タイ語では、ヘンプの方はガンチョンといわれ、大麻の方はガンチャーといわれます。
タイで話題になっている医療大麻のほとんどがヘンプであって、大麻(マリファナ)ではないので、タイで売られている大麻入りといわれる商品や食事には、俗に言われているラリる効果はないそうです。
ヘンプでも大麻でも含まれている成分は、大きく分けてCBDとTHCなんだそうで、そのCBDとTHCの含有量が違うんだそうです。
THC(テトラヒドロカンナビノール)という成分が0.3%以下の品種が「ヘンプ」、そしてTHC含有量が0.3%以上の品種が「大麻(マリファナ)」と呼ばれるそうです。
CBDの効果としては、個人差もあるし、含有量にもよるようですが、心身のリラックスや 、不安や心配を取り除くこと、ストレス緩和、不眠の緩和などもあるとかないとか。
一般的に言われる大麻を吸うとラリるというのは、THCの効果の痛みの緩和、吐き気を抑える、けいれんを抑える、食欲増進や精神の高揚感などもあるようです。
こちらTHCを0.3%以上含むものは、日本では違法だそうです。
タイで大麻ビジネスを始めた人がいるそうですので、一読の価値はあると思います。
この人も書いていますが、日本人の多くが、飲み物や食べ物に書かれている大麻の葉っぱを見て、ラリるのではないかと思うようですが、実際に有効なものが多く含まれてはいないそうで、有効なのは葉ではなく花なんだそうです。
むかしから、マリファナを吸うと、咳き込むとか、白目が充血するとか、のどが渇いて甘いものを飲んだり食べたりしたくなるとか言われていましたが、現在タイで売られている大麻とうたっている商品にはそんなことはないようです。