ヨーロッパに行くときに、父からもらったオリンパスペンSで、ヨーロッパでは、いろいろな写真を撮りました。
小さなボディーで持ち運びに便利、ハーフサイズですから、36枚撮りのフィルムで72枚撮れました。
絞りもシャッタースピードも自分で決めるカメラですから、天気が悪いときや屋内では、失敗も多かったです。
あの時のカメラをどこで壊してしまったのか、記憶にないですが、懐かしいので、3年ほど前にヤフオクで落札しました。
地味なカメラですが、意外とどっしりした作りです。
フィルムは、底蓋を下に引き抜くようにして開けて装填するシステムです。
このカメラは、フィルムを巻くときに、時々空回りし、シャッター羽根がシャッター速度で開きません。
コンパクトなカメラで、分解するのが恐ろしくて、しまったままでしたが、意を決して、分解をしてみました。
軍艦部を開けるには、左側の部分にあるフィルムを巻き戻すときのつまみを外し、右側にあるフィルムカウンターのところのカニ目を開けるのですが、そこが逆ネジになっているので要注意と、ネットで先輩たちがアドバイスしてくれています。
あとは、フラッシュのところの下にネジが隠れています。サイドにもネジが一つ。
軍艦部のカバーを外すと、シャッターボタンとそこにはめられているバネが外れます。構造は、いたってシンプルに見えます。右から2つめの黒いダイヤルが、フィルムを巻くときに回すところです。
カバーがある時には、空回りしていましたが、カバーがないと、全く正常にまわり、シャッターも切れます。
前から見たところ。歯車の前方にあるだんだんの金属が、フィルムを書いたときに、右側に動き、シャッターを押す準備完了です。その金属が、かなり錆びて汚れているので、お掃除しました。
軍艦部にファインダーがくっついているので、はずそうとして、ファインダー前部のガラスを破壊しちゃいました。OMG。
これで修理のはずが、いつものように壊しちゃいました。
フィルムを巻くダイヤルも外しましたが、そこに使われているネジも逆ネジでした。
汚れをきれいにして、注油しておきました。
シャッター速度によってシャッター羽根が開かない問題を解決しようと、レンズ部全体をボディーから分離しました。
皮を剥がして、その下にあった4本のネジと、フィルム室側にあるネジ4本を外しました。そして、軍艦部にあるシャッターにつながる金属のバネを外し、ネジを緩めると、レンズ全体を外すことが出来ました。
これが、レンズ部全体の裏側。ここにある3本のネジを外せば、シャッター羽根が登場のはず。
こちらが、レンズの表側。今回は、レンズは汚れていないので、いじらないつもり。
裏側を外したら、シャッター羽根が登場しました。羽根は5枚。金属のぼっちょにのっかっているだけで、すぐに外れます。
5枚のほとんどが、油汚れと錆び状態なので、出来る限りお掃除しました。
羽根を外した下側もお掃除。
羽根を元の状態に戻すのが意外と大変でした。一つを位置に置いても2つめの羽根を置くと外れてしまうし、3つめ、4つめと、なかなか思い通りにはいかないから、セロテープでかり留めして、何度も挑戦。
もう叫びたくなるほどのストレスの末、なんとか、元の状態に。
左上についている金属を右に倒すとシャッターがチャージされ、右側のハンドルのような金属を下に押すとシャッターが切れますが、シャッター幕は、開きません。
Bの開きっぱなしだけは、開きます。
よって、今日の作業は、ガラス窓を割っただけの失敗でしたが、次回は、シャッター羽根の下にある、シャッター機構を分解してみようかと思います。
シャッター機構が理解できると、ジャンクカメラの多くが抱えている問題を解決できるのではないかと思います。