2018年9月2日日曜日

シンギュラリティ(Singularity)

田原総一朗じいさんが、机を叩いてパネリストたちを威嚇する番組、「朝まで生テレビ」で“人工知能・AI社会”と日本をやっていました。

いつもの政治問題より、ずっと興味深かったです。

すでに自動運転などが実用化の段階に来ているし、お掃除ロボットとかAIスピーカー"Google Home" など我々の生活には、いろいろな形で人工知能が入り込んできています。

番組の中で「leapfrogging」という言葉がでてきましたが、「かえる跳び型」発展のことをいう英語だそうです。一般的には、「雁行形態型(flying geese)」の発展に対する言葉だそうで、今まで考えられてきた発展の段階を飛び越えて、一挙に発展をしていく、発展途上国に見られる形態だそうです。

タイで暮らしていると、よくわかることもあって、家庭の固定電話の普及が遅れていたタイだからこそ、携帯電話が登場すると、一挙に普及していって、日本よりも普及のスピードが速かったです。

スマホも同じで、タイでSNSをしている人たちは、思いのほか多いです。

現在は、データ戦争で、グーグルなどのように、ただでアンドロイドやアプリを提供する代わりに、それを使っている人の個人情報を集めて、それで商売をするビジネスモデルが一般的です。

ただで使わせても、得るデーターの価値の方がはるかに大きくて儲かるワケです。位置情報で、行動範囲がわかるし、ネットの検索で、興味を持っている分野がわかるし、ネットショッピングで、購買情報もつかめるわけです。

今は、自動運転も開発戦争になっているので、移動に関する情報は、かなり重要です。移動速度とか、渋滞情報とか、全部集められています。

ディープラーニングという言葉も最初に注目されていました。

高速処理能力を持つコンピューターの登場で、深層学習(多層のニューラルネットワーク)による機械学習手法が可能になっているのだそうで、それをディープラーニングというのだそうです。

この考え方も、レイヤーですね。何度も何度も、試行錯誤を繰り返し、徐々に学習していくことが出来ます。

我々が、幼稚園などで、ブランコで遊ぶ方法を徐々に習得するように、器械も、同じようにブランコでゆらすことが出来るようになる映像を見せていました。

カメラという目を持つことで、映像からのデータが、自動運転には生かされているようです。カメラからの映像データは、超音波センサーやレザーなどからの情報よりも、ずっと大量かつ迅速に解析できるそうです。

そうなれば、レンズとかCMOSセンサーなど、日本のお家芸ですね。

それから、シンギュラリティ(Singularity)という言葉も登場しました。初耳でした。

2045年頃には、人間とAIとの新しい関係が生まれて、人間の生き方も変わっていくという仮説らしいですが、もっと早まりそうな気がします。

人間にしか出来ない事と、AIの方が得意な分野に分かれてきて、仕事も人間がしなくなる分野が出てくるそうです。

AIが苦手な分野は、サービス業などのようですし、芸術やスポーツなども人間に残されるそうですが、格差が広がって、食べていけない人がでるので、ベーシックインカムが必要な社会になるだろうとのことでした。

結局、今の学校で教えているようなことのほとんどは、コンピューターが出来るわけで、それよりも、独自の発想や着眼点が、重要になるようです。

欧米なんかは、若い頃に、海外への貧乏旅行をする人たちが多く、そうしたことで、多くの貴重な体験をしています。

それと、英語英語といっている時代ですが、独自の価値観を持つためにも、日本文化を身につけるためにも、母国語で考える力を養っていくことも重要ですし、時代的には、中国語の勉強も重要ではないかと思いますね。

それと、世界には、ハードでもソフトでもコピーを臆せずやっている国があるわけで、日本だけが、まじめにコピーはイケナイなどとやっているのも、国際競争力からいえば、不利でしょうね。本音と建て前を上手に使う知恵は必要だと思います。

いいところは、どんどん真似して改良していくのが、日本の強みだと思います。

今では、中国でも韓国でも、それで経済大国になってきています。