日本にも梅雨があるし、冬はかなり乾燥しますが、東南アジアには、基本的に、雨季と乾季とがあって、雨季にも、我慢できる雨季と我慢できない雨季があり、乾季にも同じように、我慢できる乾季と我慢できない乾季とがあります。
普通の雨季ですと、まあ、何度か道路が冠水して、交通渋滞が起きる程度ですが、ひどい時には、もう大洪水で、大きい被害が出ます。
乾季でも、旱魃被害が出るようなときもあれば、まあ、普通の乾季もあるわけです。
タイの場合には、南タイを除いて雨季は6月から10月の中頃までで、乾季は、その後、雨季が来るまでですが、11月から1月の終わりまでは、タイとしては、涼しい季節です。
2月に入ると、猛暑がやってきますが、中旬にマンゴ雨と言われるにわか雨が降ることがあり、マンゴの花が雨に落とされて、3月から4月にかけて、甘くて美味しいマンゴーが実ります。
そういった時のめぐりを繰り返してきているわけですが、タイに来たばかりの頃は、そういったこともわからないので、乾季に東北タイに行ったりすると、もう、田畑が、乾燥してひび割れ、作物もないし、木々も葉を落として枯れそうなわけで、びっくりしちゃいます。
そうか、これが、貧しいタイの田舎なんだとか、心が痛むわけですが、同じ所に雨季の終わりにいってみれば、田畑は、青々としていたりするわけです。
あれ?少しも貧しそうじゃないじゃんとか、全く違った感想を持ってしまいます。
タイにはタイの生活のパターンがあって、昔ながらの生活をしている人たちもいれば、都会に行って出稼ぎをする人もいますし、そこで資金を貯めて、田舎で商売をする人もいます。
昔からの生活パターンですと、雨が降れば、家でゴロゴロして、子供が大きくなれば、子供を出稼ぎに出して、悠々自適の隠居生活です。
40代での隠居生活なんか、田舎では、当たり前だそうです。
親思いの娘さんが、夜の商売なんてこともあるわけで、そこで知り合った、日本人のおじさんが、その子と結婚をして、田舎にあいさつに行くと、義父母が、自分より若かったとか、そんなに珍しくないそうです。
バブルの頃は、日本の男性が、愛する女性のために、田舎に豪邸を建てて、車を買ってやるとか、よく聞きました。その後、騙されて、泣いて日本に帰った話とか、財産欲しさに、奥さんの家族に殺されて、田舎の沼に埋められたとか、都市伝説もよく聞きました。
日本人には、優しい人たちも多いので、世界中の恵まれない人たちのために、寄付をしたり、いろいろな奉仕活動をしている人たちもいますし、JICA(ジャイカ)など、農業技術を指導するなどして、貧しさからの脱却に努力しているようです。
タイでも、私が来た頃からは想像できないほどの種類の作物がマーケットで売られています。
私なんか、ひねくれ者ですから、タイの金持ちなんか、日本の金持ち以上だし、貧しい人たちに手をさしのべるべきは、タイの金持ちじゃないかとか、思っちゃうわけです。
日本人の善意のお金や物資が、本当に必要な人の手に届かず、役人や政治家や地方の権力者の懐を肥やすだけという話もあります。
本当に、世界には、悪知恵が働き、腹黒いのがいるわけです。