2019年4月23日火曜日

バンコクの高架道路と列車システム

今は昔、チャーチャイ政権の1990年に、香港資本の会社ホープウェルによる「バンコクの高架道路と列車システム」プロジェクトがスタートしました。

バンコクのドンムアン空港に行ったことのある人なら見たことがあるでしょうけど、バンコクからドンムアンに向かう道路の左側には、鉄道が走っていて、その鉄道の所に、廃墟に立つコンクリートのように朽ち始めている柱の列を見たことがあると思います。

あれが、ホープウェルと言われているプロジェクトの夢のあとです。

バンコク中央駅からドンムアン空港まで、高架鉄道と高速道路を作り、ウンザリするような交通渋滞を解消しようとしたわけですが、汚職のひどかったといわれるチャーチャイ政権が、クーデターで倒れ、その後、アジア通貨危機にも巻き込まれて、プロジェクトは13%くらいしか出来ていないところで、中止に追い込まれました

その後、タイ政府とタイ国鉄に対してホープウェルが、損害賠償請求の訴訟をしてきたのですが、昨日、最高裁で、最終的に、タイ政府とタイ国鉄はホープウェルに対し、120億バーツと金利を支払う命令を下しました。

日本円で500億円を超えるだろう賠償金額ですが、もしも、実際に支払うとなると、かなりの痛手です。

タイは、政治の混乱もあるので、かなり長い間10%の消費税を7%にしています。

政府は、なんとか消費税を上げたいのですが、政府への批判が高まることを恐れて、なかなか実行できないでいます。

昨日から、市バスの料金が上がっていますが、いろいろな物価も上がりはじめてきています。

噂では、税務署が銀行に対して、預金者の情報を流すような命令も下っていて、今までは、いろいろな銀行に分けて預金している人たちでも、トータルでいくらかが、把握されて、400万バーツ以上の預金額に対して、税金を取るようなことを言っている人もいます。

金利のトータルが2万バーツを超える人が対象といった話もあるようです。

まあ、外国人から規制するのが定石でしょうし、日本からの送金や、タイに持っている不動産とか銀行預金などを税務署がオンラインでチェックする可能性はありそうです。

私などは、貧乏だから心配ないですが、心配な人は、専門家にチェックしておいた方がいいかもしれませんね。

マレーシアやタイは、老後の移住先として人気だそうですが、海外で暮らすということは、日本の常識では考えられないようなことも起きるし、日本と違って、あからさまな外国人に対する区別・差別もありますから、いろいろと注意も必要だと思います。