2019年9月9日月曜日

文化大革命

今や世界中に中国人観光客が押し寄せ、いろいろなトラブルも生まれていますが、中国人は海外旅行が大好きですね。

あと、自分の写真も大好きで、自撮り文化は中国人のためにあるのかと思うくらいです。

中華人民共和国は、共産主義思想の国として1949年に誕生しましたが、あれだけの国土と人口をまとめて行くには、政治家も大変だったと思います。

当然、権力闘争も行われたわけで、中でも、毛沢東による文化大革命は、中国だけでなく世界のいろいろな国々にも影響を与えました。

毛沢東は毛沢東思想に基づき、中国共産党を軸にした世界革命路線を推進したわけですが、どんどん過激化して、若者たちによって組織された紅衛兵による「造反有理」、「革命無罪」の呼号の下、高学歴の人や宗教関係者などの「反革命」派と目された人々の多くがつるし上げや殺害を受け、国内は内乱状態となってしまいました。

そして、文化大革命の行ったことで、最悪なのが、書籍や文化財の破壊ですね。

多くの古文書や歴史ある寺院が破壊され、伝統を継承する知識層は迫害されました。

これは、人類史に残る悲惨な出来事の一つといわれるほどです。

「文化大革命」以降もさまざまな政治運動が吹き荒れ、礼儀や道徳を重んじた悠久の文化がしだいに失われ、今、世界中から非難されている中国人のゴミ問題やエチケットのなさに通じているとの指摘もあります。

で、中国人も、失われてしまった伝統や文化に対する憧れは当然あるわけで、儒教的な文化を韓流ドラマの中に見て感動したりしているわけです。

そして、自分たちが焼き捨てた中国の古書や芸術品が、日本に残っていると知ると、必死で買い漁っているわけです。

日本は、遣隋使、遣唐使の時代から、モノを大切にして、書籍も書き写したりしながら、保存してきているわけです。

私たち日本人が、忘れがちなのが、平城京や平安京が、中国を模した都市であることですし、寺院の作りも中国から学んだモノです。

山水画にしても、仏画や仏像にしても、中国の影響を受けたモノですから、中国人にとっては、中国の宝物は日本にあるとなるわけです。

そうしたこともあって、今中国では京都を模したテーマパークを作る計画があるそうですし、京都の不動産を買い漁っているそうです。

もちろん、値上がりを期待しての投資でしょうし、中国人観光客目当ての投資でしょうけど、それだけでもなく、失った過去に対するノスタルジーもあるのではないかと思います。

時代は、シンガポールやバンコクでも見られますが、古いチャイナタウンの再開発で、昔の建物の外観を残しながらも、内装を近代的にして、オシャレにするのもトレンドです。

やっぱり、モノや伝統は大切にすべきだと思います。一度壊したり捨てたりすれば、もう元には戻りません。