スウェーデンの女子高生グレタ・トゥーンベリさん(16才)が話題です。
彼女は昨年8月、ストックホルムのスウェーデン議会前で気候変動問題のための学校ストライキを行ったことで一躍有名になりました。
政府が、環境問題に真剣に取り組まないのなら、学校には行かないということで、彼女の運動は、世界中に広まっています。
9月23日には国連の温暖化対策サミットで登壇し、聴衆の大人たちに対して「あなたがたは私たちを裏切っている」と怒りを込めたスピーチを行い、世界中で話題になっています。
彼女に対しては、環境問題のNGOなどに利用されているという意見もありますが、なかなかしっかりしたスピーチが出来る女性です。
スウェーデン語は、どちらかといえば英語に近いので、英語を話すスウェーデン人は多いのですが、それにしても、立ち振る舞いや目力はたいしたものです。
彼女は、芸術家の家庭で生まれているので、なんだかんだ言っても、上流階級のおままごとじゃないかといった皮肉の声もあります。
環境問題は、簡単ではないわけで、経済活動を無視してまで環境問題第1でいいのかという意見もあります。
電気の問題でもそうなんですが、原発も反対だし火力発電も反対、では、電気のない暮らしに戻るのかということです。
太陽光発電にしても風力発電にしても地熱発電や潮流発電など、どんな方法であっても、その施設を作ったり管理したりするために、二酸化炭素を発生させるわけです。
彼女は、二酸化炭素を発生させる飛行機には乗らないし、肉食もしないといっているようですが、太陽光を使ったヨットも、それを作るためには二酸化炭素がでるわけで、極論ですが、人間が生きていれば、何らかの二酸化炭素がでます。
世界の二酸化炭素のほとんどは、人間の暮らしからではなく、海からでているという説もあるわけです。
世界的な傾向として、なんでも過激になってきていますね。「全か無か」みたいな極論ではなくて、もう少し、時間をかけてもいいと思うのですが、彼女たちからすれば時間が無いのでしょう。
彼女のスピーチで繰り返されたフレーズが、「How dare you!」で「よくもまあそんなことが平気でできるね!」みたいな意味です。
アジ演説って言葉がありますが、集会やデモで、大衆を扇動するための演説で、過激な言葉を使ったりもします。
こうした手法を上手に使うことで、人びとを動かします。怖いのは、ヒットラーの演説のようなこともあり得るという自覚でしょう。
演劇や映画の世界では、「どんな名優でも子役と動物には勝てない」というのがありますが、ネット時代も同じで、ツイッターやインスタでも、子供や動物が最強です。
子供を使うことで、人びとを動かす手法はあるわけで、いろいろな人たちが、やっています。
過激な環境問題の活動家は、まず、自らの生き方を矛盾のないようにすべきだと思います。矛盾だらけにしか見えません。
もっと、穏やかにすべきだと思うけど、穏やかな活動では、お金が集まってこないんでしょうね。
意外と環境ビジネス、人権ビジネスなど、グレタさんが批判するところの「お金のためにやっている」人たちもいるのかもね。