2020年7月22日水曜日

非常事態宣言は続いています

新型コロナウィルスの感染を防ぐために3月26日に発令されたタイの非常事態宣言ですが、その後、延長が繰り返され、現在の所、8月末日までの延長となっています。

外出禁止令や多くの規制が解かれたといっても、この非常事態宣言によって、多くの権限が首相の手にあるわけですし、集会の禁止だったり、虚偽の情報の流布などは、禁止されたままです。

しかし、反政府集会は、行われているし、徐々に参加者も増えているようですし、プラカードなども過激になっているそうです。

政治的な事を抜きにしても、大勢の人びとが集まる集会やデモは、集団感染のリスクがあるわけで、出来ればやめた方がいいことは、誰にでもわかることです。

でも、若者たちや左翼を中心に、選挙で選ばれた国会議員によって選ばれた今の政府も実際には軍事政権だと不満を抱いている国民は少なくないわけです。

民主的な憲法に改正しろという意見も多いです。

はっきり言って、タイの政治と汚職とは切っても切れない関係というか、どんな政権でも問題はいっぱいあるように思えます。

自称民主的だと名乗っている反軍事主義であるはずの政治家でも今回の政権に参加していたりもするわけです。

日本と違いタイで暮らす外国人が、タイの政治について、あんまり立ち入ることは出来ないですが、若者たちの不満も理解できます。

ただ、過激な行動や動乱は、タイにとっても日本にとってもよくないと思います。最近の集会には、タイ人がびっくりするような過激な言葉で王制批判をしたりする人もいるそうです。

ただ、まだ参加者は少ないようで、この間の集会でもやっと1000人を超えたレベルだったようです。主催者側は2500人と言っていたそうです。

それと赤シャツ集会の時に比べると、カリスマ的なリーダーがいないですね。

過激な言葉は挑発で、それに対しての厳しい取り締まりを批判するためなんでしょうけど、私には、もっと大きな力に利用されて操られている若者たちが、可哀想に思えてしまいます。

世界中どこでも逮捕されたり、時には殺されたりするのは、コマとして操られる若者たちがほとんどです。

巨悪は、どちら側であっても、表には出てこないし、安全なところから挑発を煽るものです。

民主主義とか人権とか言っている指導者には、ニセモノも多いように思えます。

歴史上でも、独裁者よりも軍国主義者よりも共産主義者の方が、多くの人びとを殺してきています。

中国でもロシアでもカンボジアでも。

困難であっても、時間をかけて、平和に改革していって欲しいと思います。