まず、プラユット首相の首相任期は8年を超えないという決まりが、クーデター後の臨時政権の首相の座に就いた時なのか、それとも、その後、総選挙で選ばれた議員による多数決で決められ、国王の承認を受けた時なのかが争われていて、憲法裁判所の決定が出るまでは、首相の権限が停止となっています。
今は、プラユット防衛大臣の肩書で内閣にとどまっていて、首相代理は副首相が務めています。
憲法裁判所の決定は今月30日に出されるとのことです。
あと、今週、議会で大きな議題となっているのは、今年医療大麻が解禁になり、大麻が指定の禁止麻薬から除外されましたが、法律が、まだ整備されていないから、誤解をしている人も多く、娯楽用に大麻を用いても構わないと誤解している人もいるそうで、青少年にいい影響を与えないから、元に戻すべきだという意見があるそうです。
すでに、大麻解禁を受けて、多くの人たちが大麻の栽培を始めているし、大麻で捕まった人たちも自由の身になっているから、いまさら元に戻せば、栽培されている大麻が闇市場に流れたり、一度自由になった麻薬犯を再び刑務所に戻すのかとか、反対意見もあるようです。
このような対立は、来年予定されている総選挙を睨んでの駆け引きだといわれています。
タクシン派が一時に勢いを失している現在、何とか、支持者を増やそうとして、いろいろとやっているとの見方もあるようです。
洪水対策でも、政府与党を批判する人、バンコク都知事を批判する人といろいろです。
今は、まだコロナも収束しているわけではないですし、雨季の終わりで冠水や交通渋滞もあるので、反政府集会もむつかしいわけで、雨季が明けてから、またいろいろな集会も起きてくるのではないかと思います。
今の政権にもいろいろな問題はあるでしょうけど、一つだけ言えるのは、プラユット政権下では少なくとも大きな騒乱事件は起きていません。
以前の反政府集会が混乱したときなどは、普段のタイ人からは信じられないような過激な行動が見られましたし、銃撃とか爆発とか放火とか、それはそれは恐ろしかったです。