半世紀以上前に 寺山修司は「書を捨てて街に出よう」を書いたし、小田実は「何でも見てやろう」を書きました。
五木寛之は「青年は荒野をめざす」を書き、ザ・フォーク・クルセダーズが同名の歌を歌っていました。
日本人が自由に世界に出ていけるようになり、多くの若者たちが海を渡ったわけですが、若いころの苦労は買ってでもしたほうがいいといわれるように、若い時にいろいろな経験をして、いろいろな国や人々を見ることは、人生を豊かにしてくれると思います。
本音を言えば、本を読んだり映画を見たりしても、得るものは多いし、リスクは少ないですけどね。
街に出て行けば、いろいろな誘惑や危険も待っているし、海外でも同じです。無事でいられた人のみが、街に出て、海外に出て、よかったと言っているわけです。
後悔している人も命を落とした人もいるのが事実です。
若いころは、体力もあるし、気力も充実しているから、無理もできるし、多少の苦労も平気ですが、人間、誰もが歳をとっていくわけです。
毎日が非日常は疲れるから、安定の日常生活にあこがれるようになる時も多くの人にやって来ます。
人間が生きていくのに必要なのは、衣食住なわけで、海外生活でも、衣食住は大切です。
温かいところとか日本よりも物価の安いところですと、着るものの心配も少ないし、食費も切り詰められます。住むところも物価が安ければ、家賃も安いでしょうけど、それでも日本人が安心して暮らせるところだと、それなりの金額でしょう。
娯楽は個人差が大きいでしょうね。
タイでは、外国人は基本不動産の所有ができないので、地上権のみのコンドミニアムを所有する人が多いです。
コンドミニアムは治安とか衛生上、問題が少ないですが、毎月、維持費はかかります。
あとは賃貸のコンドミニアムやアパートとなります。
アパートには、かなり安いものもありますが、料金並みの物件でしょう。
以前は、外国人と結婚をしたタイ人女性には不動産を所有する権利がなかったのですが、現在は、女性でも男性と同じように外国人と結婚をしても不動産の所有は可能です。
ですから、タイ人と結婚をして配偶者ビザで暮らす人の場合には、一軒家とかタウンハウスという長屋とか一階が店舗になっているショップハウスとかで暮らすこともできます。
タイの場合には、よほどの大邸宅でない限り、固定資産税があってもないに等しいので、家賃がタダ同然ですと生活費は、かなり低く抑えることができます。
タイで老後を迎える可能性のある人は、早めに信頼のおけるタイ人と結婚をするのがいいと思います。簡単ではないと思いますけどね。
どこの国もいろいろと変わっていくし、近代化すれば物価も上がることがほとんどですから、貯蓄も投資も、将来のことを考えると、確実ではないです。
タイも医療費がかなり高くなっているし、若いころと違って、歳をとれば、体もボロボロになっていくわけで、あまり楽観的に考えすぎていると、厳しい老後が待っている可能性が高いかも。