2025年4月6日日曜日

スウェーデンの話

 スウェーデンの国土は、約45万平方Kmで日本の国土面積約37万平方Kmよりも広いですが、人口は約1045万人です。そのうち約20%が海外からの移民です。

国土の大部分が、湖沼と山地森林で、肥沃な平地は少ない。

首都のストックホルムはスウェーデン南部の港町で、人口は約100万人。

社会保障が進んだ国として、日本人の憧れの国の一つでしたが、最近は移民が増えて、治安も悪化しているし、過去には中立国でしたが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、現在ではNATOに加盟しています。


スウェーデンは、中立を守るために、地下に核シェルターを作り、そこには、常時約2年分の食料や水を貯蔵していますし、主な高速道路に戦闘機が着陸できるよう障害物がないことでも有名です。

戦闘機といえば、今はなくなってしまったSaabの作ったドラケン/ビゲン/グリペンが有名です。

潜水艦が、潜ったまま基地に戻れるように海中に基地への入り口を設けたり、農業用のトラクターがいつでも軍事用のトラクターとして使えるように設計されています。

社会保障が充実している半面、税金が高く、私が3か月滞在した1973年には、食品もたばこや酒も全体的に物価の高いヨーロッパの中でもかなり高く感じました。

北ヨーロッパは寒冷地で、料理は、シンプルなものが多いですし、乳製品が多い印象でした。

スウェーデンといえば、自動はボルボですし、その丈夫なボディーも有名なように、スウェーデンは良質な鉄鉱石から鉄鋼を作り機械・造船などの工業が発達してきています。

スウェーデン人にはSaabが人気だった印象もありました。

スウェーデンは、ゲルマン系のノルマン民族の国家で、北部には、イヌイットなのの血縁のサーミー族がいますし、お隣のフィンランドからのフィン族もいます。

私がいたころには、フィンランド人がストックホルムに出稼ぎをしていました。フェリーでヘルシンキとストックホルム間を一晩で自由に行き来できていました。

意外と知られていませんが、スウェーデンには6つの巨大財閥が存在します。

主なスウェーデンの「財閥」

1.Wallenberg家(Investor AB)

スウェーデンで最も有名な「財閥」と言える存在です。Wallenberg家は、Investor ABを通じて、SEB(スカンジナビスカ・エンスキルダ銀行)、Ericsson、Atlas Copco、Saabなどの主要企業に大きな影響力を持っています。ストックホルム証券取引所の時価総額の約3分の1を支配しているとも言われるほどの力を持っています。

2.Stenbeck家(Kinnevik)

Kinnevikは、通信(Telia)、エンターテインメント、Eコマース(Zalandoなど)など多岐にわたる分野に投資する投資会社で、Stenbeck家の影響下にあります。

3.Lundberg家(L E Lundbergföretagen)

不動産(Hufvudstaden)、金融(Handelsbankenへの投資)、産業(Holmenなど)を手掛ける投資会社で、Fredrik Lundbergが率いています。

4.Persson家(H&M)

H&Mを中核とするファッション帝国を築いたPersson家も、財閥的な存在として捉えられることがあります。Stefan Perssonは一時期スウェーデンで最も裕福な人物でした。

5.Douglas家(Latour)

Investment AB Latourは、産業機器や製造業を中心に投資を行う会社で、Douglas家が所有しています。

6.Rausing家(Tetra Laval)

Tetra Pakで知られる包装産業の巨人。Rausing家はスウェーデン出身ですが、現在は海外に拠点を移しているため、純粋な「スウェーデンの財閥」とみなされない場合もあります。


移民政策を取り入れる要因は、安い労働力不足が考えられますが、スウェーデンの移民政策を始めた政治家はパルメ首相だといわれています。

オロフ・パルメ (Olof Palme)  

在任期間: 1969年-1976年、1982年-1986年(首相、社会民主党党首)

パルメは社会民主党のリーダーとして、1975年にスウェーデン議会で全会一致で採択された「移民および少数民族政策」を主導しました。この政策は、それまでの同化主義を否定し、多文化主義を国策として採用する転換点となりました。パルメは人道主義的な視点から、労働移民だけでなく難民の受け入れを積極的に支持し、スウェーデンを「開かれた社会」として位置づけました。特に1960年代後半からイランやチリ、ユーゴスラビアからの難民受け入れが始まった時期に、彼の影響力が大きかったです。

*Grokに資料を集めてもらいました。(6大財閥とパルメ首相について)


一般的にリベラルといわれる人たちの理想主義は、経済的余裕があるときには、自由・平等・博愛で素晴らしいのですが、その結果として、多くの移民問題を世界中で生み出しているように思えます。

そして、それが、自国ファーストへと転換していくのも自然な流れかもしれません。