2018年1月7日日曜日

タイランド4.0

タイは、軍人のプラユット首相が、いろいろな批判を浴びながら、がんばっていますが、今年は、民政への移行の年とも言われ、これから、どうなっていくのか、国民は関心を持ってみています。

そんなタイで、昨年から、よく耳にする言葉が、「タイランド4.0」です。ちょっと気になったので調べてみました。

タイは、常夏の国で気候にも恵まれ、一時は食糧自給率が300%とも言われた農業国でしたが、戦後になると、徐々に軽工業も増えてきて、80年代まで、順調に発展してきました。

そして、その後は、プラザ合意以降、外国企業の進出の本格化を背景に「重工業」、「輸出指向」、「外資導入」で東南アジアの優等生になりましたが、政治の混乱もあり、「中所得国の罠」といわれる、今までの戦略での伸び悩みから、どのように進んでいくのかが、重要なポイントとなっていました。

そこで、ドイツの「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」を参考に考えられたのが、「タイランド4.0」です。

ドイツの「インダストリー4.0」は、おおざっぱに言えば「工業のデジタル化」だそうで、タイも、第一段階の農業、第二段階の軽工業、そして第三段階の重工業の次にデジタル化された産業でのステップアップを計画しています。

目標は20年先で、それまでに「イノベーション」、「生産性」、「サービス貿易」をキーワードとする付加価値を持続的に創造し、すでに始まっている少子化に対応し、経済成長を目指すようです。

安い労働力を外国企業に提供する時代から抜け出したいと願うのは当然で、デジタル社会では、教育のボトムアップの重要性もあるので、学生が不足する日本の高専などにも、可能性ある学生を送り込むプロジェクトもスタートしたようです。

アジアのリーダー日本も、もっともっと、教育に力を入れないと、日本に追いつけ、追い越せの国々がいっぱいです。