今回のタイの選挙には、数多くの政党が候補者を立てているわけですが、タクシン派対反タクシン派という構図以外に、おもしろい公約を立てている政党もあります。
それは、プームチャイタイ党という政党で、日本語では、タイ誇り党とかタイ名誉党とか訳され、そもそもは、ネウィン・チットチョープという、ブリラムの超実力者が、タクシンを寝返って合流した政党で、どちらかというと、タクシン派とは、仲がよろしくないようです。
ネウィン・チットチョープという元政治家は、父親も政治家で、父親がタクシンの父親とポン友だったそうで、あんまりよくない噂もあった人ですが、今は、ブリラムユナイテッドというサッカーチームのオーナーですし、ブリラムオートサーキットのオーナーでもあります。
その党の公約が、「タイの大麻栽培自由化」で、東南アジアでは初めて医療用大麻を合法化したタイですが、栽培には、いろいろと厳しい制約があるので、大麻栽培自由化を訴え、農家が自由に栽培できるように法改正をすることで、農民たちの収入を増やそうというわけです。
嗜好品としての大麻は、いぜん、禁止薬物ですが、タイの大麻は、昔から、ヒッピーやバックパッカーには人気の優良株なんだそうです。
ですから、将来、もしも嗜好品としての大麻が解禁されたら、かなりのポテンシャルを持っているような気もします。
日本も、医療用大麻の解禁から、はじめていった方が、時代遅れにならない気がします。
「Grabの合法化」もうたっています。「Grab」というのは、スマホのアプリで、近くにいる人でタクシーのように希望するところまで連れて行ってくれるサービスを提供するわけですが、タイでは、まだ違法扱いです。
時々、タクシーやバイクタクシーとの喧嘩が起きています。
上手に使えば便利なサービスですが、タクシーにとっては、死活問題ですし、バイクタクシーも、警察に許可証代を支払って営業しているので、自由化されたら困るようです。