2019年4月3日水曜日

新未来党と軍との対立

今の陸軍最高司令官のアピラット・コンソムポン陸軍大将は、チャーチャーイ政権を倒した1991年の軍事クーデターの首謀者の1人である故スントン・コンソムポン元タイ軍最高司令官の長男です。

今年になって、何度もテレビニュースになるような発言や行動をしてきていますが、今回は、「タイの民主主義は、タイの民主主義であって、外国の民主主義とは違う」とか、「海外の王制とタイの王制とは違う」とか、「海外留学に行ったタイ人の中には、海外からおかしな影響を受けてしまった人たちがいる」とか、まるで、新未来党のリーダーたちを暗に批判しているような発言をしています。

今朝、出頭命令を受け取ったタナトーンは、SNSでいろいろなことを発信しています。

「彼らは私たちの勝利を恐れています。それは、私たちの政策、理想、そして信仰の創造に焦点を当てた政治が、お金や力を必要とせずに人々の支持を受けたという事実を恐れて、多くの人にとって予想を超えて630万人近くの人びとから投票を受けたという事実を恐れています。」

「私は自分の側に法も国家権力もありません。私は自分の側に正義を愛する何百万という人々がいると信じています。彼らは私たちの党を破壊したいという暗黒の力を容認しないことを示す準備ができています。」

タクシン派の先輩たちのように、逃げ回ったりせず、堂々と出頭し、嫌疑を晴らして欲しいですね。

新未来党のピヤブット書記長にも「タイ国家維持党」解党に対する新未来党の会見に関しての証人としての出頭命令が出ている件で、延期の申し入れをしているようです。

タクシン派は、赤シャツを使って、街頭闘争をしましたが、新未来党は、シンボルカラーがオレンジだから、学生を巻き込んで、オレンジシャツ軍団でも作るのかな?

いろいろな大学構内で、選管を罷免する署名集めをしていて、大学などから、構内での活動を禁止されているようです。

そして、水曜日にニューヨークを拠点とするヒューマン・ライツ・ウォッチは、タイ当局に対し、著名な民主化推進派の活動家Ekachai Hongkangwanなどに対する攻撃を調査するよう求めたようです。

タクシン派は、こうした団体や海外のメディアを使うのが上手です。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、日本でもタイでも、権力側を批判することで、支持やお金を集めているような感じもしますね。

タクシン派の活動家Ekachai Hongkangwanは、月曜日の夜、自宅に止めていた自分の車が何ものかによって放火されたと警察に届け出ています。

また、日曜日には、同じく活動家の Anurak Jeantawanichが、サムットプラカーンにある自宅に侵入してきた不審者たちに暴力を振るわれたと警察に届け出しています。

犯人を捕らえて欲しいですが、こうしたことは、タクシン派と反タクシン派がもめるときには、必ず起きる事件で、やられたと主張する側と自作自演だとする側とが、泥沼の戦いをします。

毎回同じことしか言えませんが、血なまぐさい争いはやめて欲しいです。