2019年4月5日金曜日

煽り禁止です

タイの選挙で大注目されたのが、若者たちに支持された新未来党です。

この党の幹部には、左翼の学生運動出身者や左翼の学者が多いですが、民主主義を求めるとか反軍政というのは理解できますが、タクシン派というのが、全く理解できません。

でも、徐々に、タクシン派らしい発言や行動がでてきましたね。

明日、党首のタナトーンに警察署への出頭命令が出ていますが、容疑は、2015年の反政府運動で逮捕拘留されていたRangsimun Romeの逃亡にかかわった疑いがあるのだそうです。

このRangsimun Romeという活動家は、新未来党の書記長であるピヤブットの愛弟子で、今回の選挙では、新未来党から立候補しているそうです。

タナトーンは、自分は無実で、出頭して嫌疑を晴らすといっていますが、まわりが、まるで、すでに逮捕されたかのように、タナトーンを救えとか、集会をやるようです。

出頭命令が明日なので、出頭命令の出ている警察署の近くで、集会があるようで、日本大使館から、注意がでています。

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インターネット上の情報によれば,4月5日(金)及び6日(土),首都バンコクの以下の場所・日時において,反政府系民主主義グループによる,選挙管理委員会弾劾などを目的とした集会が予定されているとのことです。

(1)4月5日(金)
15時頃から19時頃, BTS国立競技場前(BTS National Stadium)駅近くにあるバンコク芸術文化センター(Bangkok Art and Culture Centre)前にて

(2)4月6日(土)
9時30分頃から,パトゥムワン警察署(Pathum Wan Police Station)前にて

つきましては,在留邦人及び旅行者の皆様におかれましては,不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努めるとともに,可能な限り会場及びその周辺には近づかない等,安全確保に十分注意を払って下さい。


(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8500,696-3000

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この件よりも深刻なのが、タナトーンの立候補者としての資格問題です。

立候補者は、マスメディアの株主であってはいけないという規則に反している疑いがあるのだそうです。

 V-Luck Media Companyという会社の持ち株を母親に譲渡したと主張していますが、その時期について、立候補後だったのではないかとの疑惑だそうです。

1月の8日譲渡としたと証拠書類を出しているそうですが、その日の前後には、スリンやブリラムなど地方での遊説に行っていて、そんな手続きをしている時間があったのかとか、母親に譲渡したあと、母親が、すぐに孫に譲渡し、そのあと、また母親に譲渡し直すなど、不自然な動きがあるそうです。

この辺は、タクシンが、息子や娘に株式を譲渡したり、なんと運転手やお手伝いさんまでも使って、脱税や、自分の大臣資格の保全に走った過去を思い出させてくれます。

タナトーンは、自分の主張をまくし立てるときには、実に力強いですが、反論されて、答えられなくなったときには、目が泳ぐし、論点から逃げますから、そのへんもタクシン派の伝統を受け継いでいるのかもしれません。

もしも、タナトーンが逮捕されたり起訴されたりすれば、逃げる可能性もあるかもね。

とにかく、タナトーンや新未来党は、支持者たちを煽って、反政府とか反選管の街頭闘争をさせるべきではないです。

容疑については、証拠をもって無実を主張すればいいはずです。

責任ある立場ですから、過激な行動や集会やデモは、やめるようにSNSで発信すべきだと思います。