昨日は、ボクシングの世界戦が2戦とWBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級タイトルマッチが行われましたが、村田選手からベルトを奪ったロブ・ブラントとの一戦は、初回から、両者が打ち合って、すごい試合でした。
村田選手は、パンチ力はすごいのですが、どちらかといえば、動きが遅く、スピードのある相手には、どうしても劣勢になる傾向があったと思いますが、昨夜の村田選手は、違いました。
試合後の村田選手の顔を見ればわかりましたが、相当に打たれたあとがありました。
ゴングと同時にロブ・ブラントが、彼の距離で、足を使いながら、スピードあるパンチを連続して打ち込んできました。
でも、村田選手は、下がることなく、相手のパンチをもらって倒れる恐怖にうち勝って、強烈なパンチを顔面だけでなくボディーにも打ち込んでいきましたから、見ている方としては、もう興奮しました。
どちらが先に倒れるかという感じで1ラウンドが終わり、2ラウンドがはじまったわけですが、やはり、パンチ力に勝る村田選手のパンチを受け、徐々に、ロブ・ブラント選手が劣勢になっていき、ガードの上から右ストレート、左フック、右フックの連打でついにダウンしました。
なんとか立ち上がった立ち上がったロブ・ブラント選手に対し、村田選手は、ガードの上から顔面に右ストレート、左フックを何度もたたき込みました。
立っているのがやっとのロブ・ブラント選手を見て、レフェリーが両者の間に体を入れて試合を止めるような動きを見せるが、試合は続行。
さらに顔面、ボディーに村田の連打を浴びふらふらになったブラントを見て、今度はレフェリーが試合をストップして、村田選手が、ベルトを奪い返しました。
試合後のインタビューで、村田選手が、レフリーが、試合を止めそうで止めないから、早く止めろよと思っていたし、あの瞬間を一生忘れないと明かしました。
練習の成果と今までの試合を見ての対策が、見事に生きたわけですが、なんといっても、すごかったのは、勝利への執念とKOされることを恐れない勇気でした。
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチは、チャンピオンの拳四朗選手が、ライトフライ級1位ジョナサン・タコニン選手との試合でしたが、前評判通り、ジョナサン・タコニン選手は、パンチも強いし、スピードもあるしで、拳四朗選手も何度もパンチを受けていました。
拳四朗選手は、離れての左ジャブがよく当たっていましたが、ジョナサン・タコニン選手は、それをかいくぐって中に入って、思いっきり振り回すパンチが、ちょっと怖かったです。
4ラウンドの50秒過ぎに見事なタイミングで放った右ストレートのカウンターがジョナサン・タコニン選手の顔面をとらえ、崩れ落ちるジョナサン・タコニン選手の顔面に返しの左フックもヒットし、一瞬何がという感じでのダウン。
試合後のスロー映像で、何があったのかがよくわかりました。
1度は立ち上がったジョナサン・タコニン選手でしたがレフェリーが試合をストップし、6度目の防衛に成功しました。
試合後のリング上のインタビューの時に、いつもの笑顔でしたが、右頬が少し赤くなっていることを何度も気にしていました。そして、思った以上に相手のパンチを受けてしまったことは反省材料とのことでした。
この2試合は、ボクシングは本当におもしろいと思わせる試合でしたが、もう1試合のWBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級タイトルマッチの清水聡選手は、残念でした。
初回にストレートのような右ジャブで相手に主導権をとられ、左ストレートを浴びてダウンし、さらにワンツーで2度目のダウンで、苦しい立ち上がりでした。、
途中、いいところもあったんですが、相手のパンチで両目瞼が腫れ上がって、6回中盤にまさかの相手に背を向け、戦意喪失。そこへ連打を打ち込まれてヒザをつくと、レフェリーは試合を止めた。
なんか、相手のパンチを怖がっていたように見えました。あんまり体調もよくなかったのかな?
ボクシング人気が、もう少し高まってくれるといいんだけどなあ。