「未来世紀ジパング」でタイと新疆ウイグル自治区についてやっていました。
タイへは、番組MCのシェリーが人身売買についてタイで取材をしていました。
人身売買だけでなく売春問題にも少し切り込んでいましたが、こういった問題は、なかなか取材も難しいと思います。
タイの場合には、人身売買や麻薬や密輸や賭博などに関し、マフィアだけでなく、警察や軍も関係しているのではないかといった疑惑が指摘されています。
タイは、海外からの報道関係者に緩い国だから、タイに関することは、いっぱい報道されます。北朝鮮や中国やロシアみたいな国だったら、そう簡単には取材できないし、報道も難しいと思われます。
それと、タイには、仕事以外に買い物や食事の楽しみとか、男性スタッフなら風俗とか、余暇の楽しみもあるので、テレビ関係者やジャーナリストには人気だそうです。
で、人身売買に関しては、以前から時々問題になる、遠洋漁業に従事する奴隷のような労働者たちのことでした。
寝る時間がほとんどないとか、怪我をしても治療が受けられないとか、仕事をしないと、海に投げ捨てられるとか、まあ、悲惨な話でしたが、海に投げ捨てられる多くの仲間の話は、少しオーバーではないかと思っちゃいました。
日本が過去にした徴用工の場合でもそうなんですが、どこまでが本人の意思なのかという問題もあります。遠洋の船の上では、そう簡単に陸に戻れないわけで、それは、奴隷労働でなくても同じです。
そして、漁の時は、時間との闘いで、みんな狭い船の上で、命をかけて仕事をするわけで、勝手な行動をしたら、他の人の命にもかかわります。
寝る時間なく働く時もあれば、一日中仕事しないでいる時もあるのではないかと思いますね。
タイの漁業に従事する人たちにはミャンマーからの外国人労働者が多く、彼らは、きつい仕事でもお金のために希望してやってくるわけです。
ほかにもっと楽でお金になる仕事があると知ったら、みんな不満が増すでしょう。
風俗で働く女性たちも同じで、ミャンマーから来ている女性が多いです。同じことをするのなら、当然、少しでも稼ぎのいいところにいきたいわけで、ミャンマーよりもタイ、タイよりもヨーロッパやシンガポールなどと移動します。
番組では、韓国に行ったタイ人の女性を取材していました。健全なマッサージ店での仕事のはずだったけど、売春を強要されたといっていましたが、最初から知っていた可能性もあるのではないかと思います。
タイの口コミというか、仲間同士の連絡網はすごいですから、田舎でも、あの家の子が韓国にいって大金を稼いできたとか、まわりは知っているわけです。
叔母さんとか従姉とか親戚の誰かが行って家を建てたとか、美味しい話をするということもあります。職場の友人からの噂話もあるでしょう。
貧困問題というのは、なかなか難しいし、複雑ですし、貧しくなった原因もあるし、貧しくても違法なことをしない人もたくさんいるわけです。
最近再び問題になっている代理母とか、子供を売る親の問題でも、極論ではありますが、お金のためならなんでもするという人たちもいるわけです。
テレビとかジャーナリストは、ある意味、面白おかしくしないと誰も興味を持たないから、すべてが正しいとはいえないかも。
新疆ウイグル自治区についても、複雑な問題でしょうね。迫害は間違いなくあると思うけど、取材は難しいでしょう。
宗教も言語も違う民族ですし、それを無理矢理中国の価値観で生きろと強制しても、なかなか難しいわけです。
香港の問題でもそうですが、理想は、地域ごとの自治を認めるべきですが、そうすると、もう、連邦制に移行する以外ないだろうし、共産党の独裁体制も維持できなくなります。
ですから、中国政府もそう簡単には自由を認めないわけで、最終的には、革命か敗北かということでしょうね。