「やすらぎの刻」を見ていたら、「きくち体操」の菊池和子さんと同じ年に生まれた宝田明さんが登場していました。
wikiで彼の経歴を知りましたが、「やすらぎの刻」で話していた中国語が、ネイティブなのにびっくりでした。
朝鮮半島で生まれた後、満州で12才まで育ったそうで、とっさの時には、日本語よりも中国語が出るくらいなんだそうです。
満州では、ロシア兵に当時の国際法で禁止されていたダムダム弾を撃たれ、なんとか一命を取り留めたものの、当時満州で見た日本女性がロシア兵に強姦されたことなどが瞼に焼き付き、ロシアが大嫌いだそうです。
当時、満州にいた日本人の多くが、他人には語れないような苦労をされて、帰国しているし、帰国できずに、今も見知らぬ土地で眠っている人たちもいるはずです。
このエピソードもすごいです。
1997年12月24日に長時間に及ぶ冠動脈バイパス手術を受けたが、手術から半日近く経って全身麻酔から覚醒しての第一声が「『三船敏郎が亡くなったから、東宝のみんなに連絡しろ』」であったという。宝田自身はこの経緯について「三船さんとボクは満州から引き揚げて来た者同士で仲良しだったから、三途の川まで一緒だったけどボクだけ途中で戻って来ちゃったんでしょう」と語っている。
ドラマの中での演技もさすがで、存在感がハンパないです。
老人への過剰な医療についてのセリフもよかったです。