2020年4月13日月曜日

ひとりごと

シンガポールは、「防疫優等生」といわれていました。

1月23日に初の感染者が出たシンガポールでは、最初こそ、感染者の多い国のひとつでしたが、その後1日の感染者は10人前後にとどまり、3月中旬まで累計感染者が300人に満たなかったので「防疫優等生」といわれるほどでした。

2002年から03年にかけて流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)は、中国からアジア全域へと広がってシンガポールでも死者33名を出し、都市国家シンガポールの公衆衛生制度を大きく変える火付け役になったといわれています。

ですから、今回でも、準備は出来ていたとも言えるようです。そのへんは、同じように、SARSやMERSで被害を出したために、防疫体制が整えられたという韓国と似ています。

日本の淡路島と同じくらいの面積に、人口が500万人ほどの都市国家で、マレー半島とは橋でつながっている島です。

ですから、その橋を封鎖して、空と海の行き来を止めれば、完全に鎖国が可能です。

イヴェントの中止や学校の閉鎖、自宅待機などの厳しい「社会距離戦略」要するに人と人との距離をとって接触機会を減らす戦略を打ち立て、企業や学校、スポーツジム、政府機関など、大半の建物に入る前に体温測定が実施されました。

シンガポールは、いち早く、感染者の多い国からの入国を禁止し、国内の感染者一人一人に通し番号を振って、どこで誰から感染し、誰に感染を広げていったのかの追跡もきちんとしていました。

ですから、まさかシンガポールの感染者が、4月に入ってから急増し、ついに2000人に達したことは、驚きでした。

BBC放送によると、シンガポールでは、3月中旬頃から、新型コロナウイルスの感染者が急増した欧州や米国などから自国民数千人が帰国した際に、お粗末な対応で防疫網に穴があいたといわれています。

当時政府は、帰国者を2週間、自宅隔離させましが、他の家族は普段どおりに生活しわけで、要するに、もしも感染者がいれば、その家族に感染が広がっていき、その家族は、自由に行動したわけです。

その後、シンガポールでは市中感染まで拡大してゆきました。

最近、外国人労働者の宿舎で400人以上が感染しましたが、一般的に日本人が考えているシンガポールの外国人労働者は、日本人や欧米人のような高度な技術を持っている人をイメージしますが、数からいえば、建設現場や工場などで働く労働者が多く、彼らは、一般のアパートなどで暮らすことは禁止されて、決められた量のような所で暮らす義務があるのだそうです。

その労働者宿舎での感染で、感染者が急増しました。

シンガポール政府は、3月23日に学校の授業を再開しましたが、再び閉鎖し、今月7日から来月4日まで社会的に距離を置くことを義務づけました。

また、5日から外国人労働者の宿舎2ヵ所を封鎖し、2万人以上を集団隔離する対策まで実施しました。

タイも同じように、都市を封鎖し、夜間の外出禁止令を出し、「社会距離戦略」を採用し、マスクの着用やいろいろな場所での体温測定などをして、先週から、感染者の数が、100名以下となり、回復している人の方が多くなっています。

ですから、数日以内に、タイとシンガポールの感染者数の位置が変わるのではないかともいわれるほどです。

ここからは、私の戯言、独断と偏見ですが、中国の武漢などのような都市封鎖は、一定の効果があると思いますが、では、いつまで封鎖を続けるのかという問題をはらんでいるわけで、経済活動を長期間停止するのかってことが大きな問題なわけです。

すると、どこかで、封鎖を解放することになり、解放すれば、外から感染者が入ってきて、再び、集団感染が発生するリスクもあるわけで、武漢もすでに再封鎖しています。

解放するときには、外部からの人の出入りを厳しく監視し、感染者を自由に行動させないよう隔離すべきだと思います。

日本は、都市封鎖を出来ないから、どうぞ外出を控えてくださいという戦術です。

だから、そんなの関係ないと経済優先の人もいるし、パチンコや買い物に出かける年寄りも多いようです。

どんな戦略をとろうが、資料役やワクチンが出来るまでは、感染は、広がり続けると思います。

そして、体力や免疫力のない人は、危険です。

健康な人たちのほとんどは、多少の苦しみはあっても、生き残るでしょう。

そして、来月には終わるだろう的な楽観論は、たぶん外れるのではないかと思います。

このまま、ダラダラと都市封鎖が続いたり、終わったと思ったらまた封鎖されたりを繰り返し、また冬が来るのではないかと思います。

では、来年のオリンピックは、開催できるのかといえば、たぶん、出来るのではないかと思います。それまでにワクチンも出来るでしょうし、集団免疫も出来るでしょう。

新しいインフルエンザ的な位置づけで、感染する人も出るし、不幸に亡くなる人も出るでしょうけど、もう、そんなに騒がれないと思います。

今年一年で、地球もだいぶ若返り、環境もよくなって、悪い事ばかりではないと信じたいです。

個人的には、武漢肺炎かインフルエンザか、誤飲性の肺炎か、その他の病気で、コロリと逝ってしまうかも。

なるようにしかなりませんよね。