香港といえば1997年の7月1日にイギリスから中華人民共和国への返還・譲渡(主権移譲)が行われました。
イギリスの植民地だった香港が1997年に返還される際、中国は少なくとも50年間は大陸とは異なる制度を維持する「一国二制度」を承諾し、外交と防衛以外の高度な自治を認めました。
香港の憲法にあたる香港基本法は、言論やデモの自由を認めていますが、香港政府が国家安全法を制定することも定めています。
中国の全国人民代表大会で、香港に「国家安全法」を整備する決定が採択されました。
これから、6月にも立法作業を終え、遅くとも8月には施行される見通しですが、どんな決まりが出来るのか注目です。
専門家によると、「国家分裂」「テロ活動」「政権転覆」「外国の干渉」などを禁じる内容になるとみられているそうです。
民主化運動やそのためのネット上のやりとりなども規制されるのではないかと恐れられているそうです。
イギリスは、50年間「一国二制度」を約束したのに、約束違反だとお怒りです。
もしも、中国政府が、香港の人たちを弾圧するのであれば、イギリス政府は、「英海外市民パスポート(BNO)」保持者が約35万人おり、他に約250万人が申請資格を持つ人びともいるので、彼らに市民権を与えることも考えると発言しています。
アメリカも「香港へのビザや関税の優遇措置見直し」「中国や香港当局者への制裁」「脅威となる中国人の入国禁止」などで中国を牽制しています。
こうしたことへの反発もあるので、今アメリカで起きている暴動の裏には、中国の手引きもあるのではないかといった陰謀論もあるようです。
噂のアンティファのバックには、ソロスと中国という、例の陰謀論です。
米中の間には、いろいろな問題があって、これから、世界中がそれに巻き込まれていくのかもしれません。
中国の一帯一路に関係する大型プロジェクトも、問題が出始めているという話もあるそうで、予定通りに運んでいないインドネシアの新幹線も、日本に協力要請が来たとか。
で、話を1997年に戻しますが、香港が中国に返還になった翌日の7月2日にタイはバーツとドルのペッグ制に終わりを告げ変動相場制に移行し、例のアジア通貨危機が始まりました。
タイの経済はメチャクチャになって、IMFの指導の下に、チュワン政権が必死で立て直しをしたわけです。
その時の金融引き締めで、国民の不満がたまっていたときに、ポピュリズムを引き下げてタクシンが登場しました。
今また、新コロナの影響もある、タイの景気はかなり悪いようで、国民の不満がたまってきています。
まだ、非常事態宣言が完全に解除になっていないので、政治集会などが出来ない状態ですし、表だった動きは、与党内の勢力争いだけにも見えますが、裏では、いろいろと蠢きはじめているといった見方もあるようです。
タクシンの息子パントンテーの裁判が、予想に反して、上告されず尻切れトンボ状態になり、巷の噂では、巨額のお金が動いたのではと囁かれているそうです。
そして、政府与党とタクシンの元妻のポチャマン夫人が急接近といった話もあるそうです。
それで、もしやタクシンの政党プアタイが、与党と連立を組むのではないかというわけです。
事実は、小説よりも奇なりと言われるように、もしも、香港にある外国の資金が香港からシンガポールや台湾やバンコクに移動するようなことがあれば、また、タイの政治も大きく揺れはじまるのかもしれません。
また血なまぐさい事件やバンコクが燃やされるようなことがないようにと祈るばかりです。