昨日は、旧王宮に隣接するエメラルド寺院の仏像の衣替えをする日でした。
毎年、乾季と雨季のはじまる頃に2度仏像の衣替えを国王がします。
昨日は雨季用から乾季用の衣に着替えたわけです。
それにあわせて、全国から王室支持派の国民たちが、旧王宮付近に集まってきました。
12000人といわれていますが、写真を見るともっといそうです。
学生たちを中心にした反政府集会も、多い時には同じくらい集まっていましたが、反政府側の人たちは、以前の赤シャツが批判された時と同じように、地方からお金で集められただけじゃないかとか批判しています。
昨日のハイライトは、 イギリスのChannel 4の記者が、ラマ10世にマイクを向けて突然インタビューをしたことです。
その映像がネットに出回って、大きな話題となっていますが、普通は、こうした王族へのインタビューは、事前の申請と許可が必要ですが、突然の英語での質問に、ラマ10世は英語で簡潔に答えていました。
王室支持者だけでなく、王室批判派もいると思うけど、どうお考えですか?の質問には、「ノーコメント」、政治問題ですから、当然でしょうね。言葉尻を捉えようとしての質問でしょうけど、空振りでした。
"We love them all the same. We love them all the same.”
と何度も繰り返されました。「王族はすべての国民を同じように愛しています」と。
王妃もレポーターに、「あなたのことも愛していますよ」と付け加え、国王は、第2王女のHRH Princess Sirivannavari Nariratana Rajakanyaにもインタビュアーに同じようなことを伝えさせていました。
国王のもう一つの言葉は、インタビュアーが、「反王制の人たちとの間に妥協はありますか?」との問いかけに、国王は、「タイは、協調の国・妥協の国です」と答えていました。
”the land of compromise”という英語の訳には、色々とありますから、専門家の意見が聞きたいところです。
最近、反王制のイギリス人が、Sirivannavari王女に関する批判をはじめていて、学生たちも、この間の集会では、彼女を揶揄するようなレッドカーペットでのファッションショーを企画したりして、趣味悪いです。
昔の左翼は、かっこよかったですが、今の左翼は、世界的に下品だし、趣味が悪いです。昔の右翼に似ているような気がします。
タイの7000万人の国民には、いろいろな考えの人たちがいるわけで、学生たちが、国民の代表みたいな考え方をするのもいかがなものかと思うわけです。
王制支持の芸能人や有名人や学者などもいるわけで、彼らによると、次の王制支持の大きな集会は、ラマ9世の誕生日12月5日だそうです。昨日よりも多くの人たちが集まるだろうといっていました。
日本のメディアが、タイに関する報道を昔ながらの偏った視線でやっているのが残念でなりません。