2018年1月9日火曜日

知らないことがいっぱいだった大相撲

日馬富士の暴行傷害事件は、加害者の日馬富士に罰金50万円が科せられ、一応刑事事件としては、結論がでています。あとは、賠償金などを求める民事裁判でしょう。

しかし、この事件で、相撲協会のいろいろなことが、外部に知られるようになり、相撲ファンの中にも、わたしのように、知らないことがたくさんあったと驚いている人たちもいることでしょう。

わたしの世代ですと、大相撲との出会いは、テレビ放送の普及とかぶっています。

まだ、さほどテレビが普及していなかった時代は、近所のお金持ちの家にしかテレビはなかったわけで、大相撲中継を見るためには、そのテレビのある家にいって、見せてもらうしかありませんでした。

普段の悪ガキたちの序列も、テレビを持っている家の子が、上位になるわけです。嫌われたら、見る事ができないから、ある意味、ゴマすりなども覚えます。

テレビがある家は、ただでさえお金がある家ですし、テレビを見せてやっているという優越感も持つわけで、悪ガキたちは、薄汚れた野良犬同然の扱いを受けても、我慢するしかなかったわけです。

そんなわけで、子供の頃から、大相撲は、好きで、ある程度の知識もあると思っていましたが、大相撲の裏については、詳しくは知らなかったわけです。

協会執行部と貴乃花親方の対立では、理事会とか力士会とか、危機管理委員会とか評議員会とか、組織としてのの構図にも詳しくなりました。

そして、今度は、立て行司式守伊之助の酒癖の悪さから起きたセクハラ問題で、行司のことにも詳しくなってきました。

NHKの大相撲中継では、時々、行司さんや呼び出しさんにも注目して紹介されてきましたが、聞き流すというか、さほど真剣には見ていなかったわけです。

今回学習したことは、行司さんも相撲部屋に所属していることで、そんなことで、公平な裁きが出来るのだろうかという疑問が浮かびました。

例えば、今回の立て行司式守伊之助と横綱白鵬は、同じ宮城野部屋に所属していて、式守伊之助の付け人を白鵬がやっていたこともあったそうで、言ってみれば、兄弟弟子なわけです。

若い頃から同じ釜のめしを食って育ってきた2人の間には、やはり、特別な思いがあってもおかしくないわけで、最近話題になっている、白鵬の立ち合い、張り差しについても、関係があるのではないかと思うわけです。

白鵬の場合、張り差しは、右手でも左手でも出来るわけですが、基本は、左手で張って、右からのエルボーです。

立ち合いの張り手を繰り出す場合には、鍼をする側の手が、完全に土俵につく前に立つことが多く、それは、本来は、手つき不十分で仕切り直しのはずです。

相手より先に立つことは、有利になることが多いからです。まして張り差しに行くときは、立ち合いが相手より早い方が間違いなく有利です。

その手つき不十分の判定は、行司と審判員がします。対戦相手も待ったできますが、一瞬のことで、白鵬に待ったをかける対戦相手は少ないです。

相撲協会全体に、白鵬に対する遠慮があるような今、同じ部屋に所属する行司が、公平なのかどうか、わたしは、疑問なわけです。

現在の第40代式守伊之助は、2013年11月場所から式守伊之助となり、行司の最高位木村庄之助がいた、2015年3月場所までは、結び前の一番を努めましたが、木村庄之助引退後、空位になっているので、式守伊之助は、結びとその前の2番を努めているわけです。

わたしのような疑問を持つ人もいるわけで、行司が、相撲部屋に所属しないで、行司部屋というのもあったそうです。

1957年に行司部屋が出来、全員が所属したものの、経済的理由から1973年に今のように相撲部屋に所属するようになったそうです。

疑惑防止のためにも、行司部屋が独立すべきで、協会から、行司部屋の運営費がでるのが普通だと思うけどなあ。

呼び出しさんにもいろいろな階級やお仕事があるそうで、勉強になります。

取り組み前に両力士を紹介するのが主な仕事の呼び出しさんですが、行司さんでもそうですが、力士のしこ名の呼び方には、個性があるし、音痴の人もいるようで、ちょっと注意をして聞くとおもしろいです。

力士名を呼び間違えた人もいます。いろいろと調べてみると、大笑いしちゃうような間違いもあったようです。

しこ名には、似ている名前も多いですから、覚えるのも大変ですし、勝敗でも、さすがプロで、本当によく見ていると思います。スローのビデオ判定で、そのすごさがよくわかることも多いです。