1970年前後というと、世界的に若者たちが元気で、いろいろな運動も盛んでした。
当時は、ベトナム戦争まっただ中で、ベトナム戦争反対は若者の合い言葉でもありました。「Make love, not war」が合い言葉で、反戦と自由恋愛の70年代という感じかな。
ベトナム戦争に関する映画もいろいろと作られましたし、音楽やファッションにも影響を与えていました。
若い頃は、反体制というか、世の中を変えたいという気持ちを持つ若者がいつの時代でも多いわけで、日本では、学生運動などもあったわけです。
今の時代は、若者が保守で、老人に革新が多いというねじれがあって、おもしろいと思います。
ベトナム戦争反対の流れで、沖縄基地問題とか、自衛隊問題とかに取り組んでいる、あの当時の若者もいるようですが、まあ、すごいエネルギーですね。
今日のニュースで、頭脳警察が2枚組のライブアルバム「BRAIN POLICE RELAY POINT 2018」をリリースしたというのを見ました。
頭脳警察を知っているのは、ほとんどが老人でしょうし、それも、学生運動にかかわった人たちが多いのではないかと思います。
当時頭脳警察と言えば、「銃をとれ!」とか「世界革命戦争宣言」とか、かなり過激な歌を歌っていました。
わたしは、特に学生運動に参加していたわけではないですが、米国の映画女優ジェーン・フォンダが、日本に来て、確か渋谷公会堂で反戦集会を開いたときに見に行きました。
ジェーン・フォンダといえば、まさに金髪美人という感じのアメリカの大女優で、父親が、伝説の名優ヘンリー・フォンダ、弟が、ニューシネマの「イージーライダー」で有名だったピーター・フォンダなんですよね。
最初はセクシー女優だったけど、恋人の影響で、反戦運動家に変身し、アメリカの保守派からは、嫌われました。
1971年ジェーン・フォンダと映画「M★A★S★H マッシュ」のドナルド・サザーランド(当時のジェーン・フォンダの不倫相手だったとか)は、ベトナム戦争反対を表明し、そのメッセージを伝える為に小劇団を作った。
FTA(表向きはFree the Army、本人達はFuck The Armyと呼んでいた)ツアーをアメリカの基地、そして日本やフィリピンにある米軍基地を回った。
ジェーン・フォンダは、最初の結婚は、映画監督のロジェ・ヴァディム監督でしたが、その後、反戦活動家のトム・ヘイドンと再婚するなど、政治に目覚めた頃でした。
トム・ヘイドンと言えば、1968年のシカゴ民主党大会で暴動を企てたとされる7人の被告人の一人で、彼らは、シカゴセブンとして有名です。
シカゴセブンの中には、アビー・ホフマンやジェリー・ルービンもいて、けっこう有名でした。
アビー・ホフマンが書いた「Steal this book 」という本は、日本でも、「この本を盗め」というタイトルで売られたので、買いましたが、全く内容がなかった記憶があります。万引きしなかったから、意味が無かったのかも。
話がかなりそれましたが、反戦公演のその日、一番感動したのが、「頭脳警察」のライブでした。鳥肌が立ちました。
当時の反戦ソングと言えば、おとなしいフォークでしたが、「頭脳警察」の歌は、激しかった。
個人的には、「時代はサーカスの象に乗って」が好きです。
「時代はサーカスの象に乗って」と言えば、寺山修司の歌詞で、彼の劇団「天井桟敷」の演目でもありました。
天井桟敷にかかわった有名人は多いですが、昨日から話題になっている横尾忠則さんなんかもいます。
横尾忠則さんや及川正通さんや宇野亜喜良さんのポスターがかっこよかった。