タイのテレビを見ていると、時々目にするのが、現場検証です。
犯罪の現場に容疑者を連れて行って、被害者に見立てられた警察官や人形などに対して、どのように犯行にいたったかを手錠をつけたまま再現させます。
凶悪な犯罪とか、被害者が幼い子供だったりすると、被害者の近所の住民とか知人たちが集まってきて、時に、容疑者に殴りかかったり蹴り上げたりします。
それで、最近は、容疑者は、フルフェースのヘルメットをかぶり、上半身には、防弾チョッキで防御し、警察官が、多いときには数十人が容疑者を取り囲んで、暴行が起きないように努めます。
昨日から話題になっているのは、バンコク郊外のタイにはよくある雑貨店で,67歳の老女と12歳の孫娘が刺殺され、9歳の孫娘も怪我を負った事件です。
捜査の結果、今、まさに国境を越えてラオスに逃げようとして、ビールを飲みながら、連絡船を待っていたラオス国籍の22歳の容疑者が逮捕されました。
タイの警察は、かなり優秀で、本気になると、迅速に容疑者を見つけて逮捕します。ただ、お金持ちや権力者に関係する犯罪には、実に頼りない感じもします。
タイは、陸続きで、ラオスやカンボジアやマレーシア、時にミャンマーにも逃げられるので、国外に逃亡する容疑者たちが多いです。
有名なのは、懲役刑から逃れ、国外に逃げているタクシン元首相と妹のインラック前首相ですが、まるで、有名芸能人のように世界を飛び回って、元気な様子をSNSなどでアピールし、それをタイのメディアもレポートしていて、タイらしいです。
今回の事件は、覚醒剤中毒と思われる容疑者が、お金を盗もうと、普段から利用していた雑貨店に忍び込み、寝ていた67歳の経営者の老女を台所にあった包丁で、何度も刺して殺し、物音に気が付いて目を覚ました12歳の孫娘も刺殺し、9歳の孫娘だけが、命が助かっています。
覚醒剤を買うお金が欲しかったようですが、タイでのひったくりなどの犯罪の加害者の多くが、覚醒剤中毒で、覚醒剤を買うための犯行が多いようです。
今日の朝のテレビでは、この件について、コメンテーターが、怒りのコメントをしていました。
こんな凶悪犯罪の場合に、警察官が、現場検証の時に、こんな容疑者を守るべきではないといっていました。被害者の関係者にボコボコにされた方がいいといっていました。
そして、世界には、死刑に反対する人たちもいるけど、こんな凶悪な犯罪を起こした覚醒剤中毒の外国人は、生かしておくべきではないとのことでした。
日本の人権弁護士などが聞いたら、激怒しそうな発言でしたが、まあ、被害者の立場に立てば、もっともだと思いますね。
タイには、多くのカンボジア人やミャンマー人やラオス人が、合法・非合法で滞在し、働いています。外国人による犯罪も多いわけで、外国人の犯罪に対しては、世間の目は厳しいですね。
旅の恥はかきすてではないですが、いろいろなしがらみがない外国人の場合には、犯罪を犯しやすいことはあるかもしれません。
日本も、外国人労働者を入れる方向に進んでいるようですが、北欧やドイツ、フランスなどの問題点をよく研究すべきですね。