2018年12月12日水曜日

パニック障害について

NHK「紅白歌合戦」への出場も決定した人気グループ「King&Prince」メンバーの岩橋玄樹が、今年10月、パニック障害で「必ず病を克服し、皆様の前に立てる日を目指して治療に専念します」と発表した。「Sexy Zone」の松島聡も先月「苦渋の選択とはなりますが、今はこの病気を克服することが一番と決断致しました」と活動休止を発表した。

この件で、経験者として、お笑いコンビ「中川家」の剛さんが、語っています。

突然、原因不明の動悸やめまい、過呼吸などが起き、「このまま死んでしまうのでは」といった強い不安感に襲われるんですよね。

私も、30年くらい前に経験し、苦しみました。当時は、パニック障害なんて言葉もなく、「神経衰弱」とか「心身症」といわれていました。

**慈恵医大第三病院の舘野歩医師は「プレッシャーがあって、期待を背負って、ご自身も頑張らないといけないみたいになると、そういったタイミングでパニック発作が起きることはよくある。気を遣う、内向的、几帳面、完璧主義、あるいは強い面と弱い面の両面を持たれているような性格の方がなりやすいと言われている。**

物事に執着したり、クヨクヨしたりする人が、リスクが高いと思います。生まれつきの性格にも関係しますし、環境にも影響されます。

「人混みの圧迫感が辛く、各停に乗って2駅で降りて、また次の電車に乗って2駅乗っては降りて、を繰り返した。」と剛さんも言っていますが、息苦しさを感じると、いたたまれなくなってしまいます。

自分でもおかしかったのは、夜中に、急に息苦しくなって、自分で救急車を呼んで、病院に行ったとき、診察を待つ間に、急に元気になってしまい、自分でも「あれ?」と感じました。

病院にいるという安心感が、不安をなくしてくれるんでしょうね。

医師にいろいろと説明しても、説明がくどくなるし、症状に矛盾があります。

ほんと、最初は、脳腫瘍ではないかとか、脳梗塞の前触れではないかとか、心臓病ではないかとか、肺がんや胃がんとか、まあ、いろいろと悩むわけです。

いろいろと検査を受け、異常がないといわれたら、そんなわけがない、藪医者メと、他の病院に行って検査を受けたりもします。

神経の病だとわかれば、あとは、治療方法もあるし、専門医に話をするだけでも、かなり救われます。

ただ、医師との相性もありますから、相性が悪いと思ったら、病院を変えるなどもいいと思いますね。

何か不安やストレスを抱えている場合が多いので、信頼できる医師に、そのへんを話すと、気が楽になりますし、その時の症状を緩和されるための、抗うつ剤とか精神安定剤とか睡眠導入剤とかを服用します。

アイドルたちが、「この病を克服して」と言っていますが、その気持ちが、余計にストレスになることもあります。

治るときには、嘘みたいに治っちゃいますから、がんばる必要もないと思います。

専門医とお話をしながら、自分にあったお薬の力を借り、ストレスやプレッシャーの原因を知り、回避できることは回避しながら、心穏やかに、適度な運動や、好きなこと楽しいことをしてれば、迷路から抜け出せる日が来ると思います。

薬にも、自分に合わないものもあり、あわないと、本当に大変ですから、おかしいなと思ったら、すぐにお医者さんに相談すべきです。

もう一つ大切なことは、隠そうとしないことで、自分が、パニック障害だと、笑ってまわりに話せるようになることも大切だと思います。

そのためには、経験者たちの症状を集めた本などを読むことも、苦しんでいるのは、自分だけじゃないんだという気持ちにさせてくれます。

経験者として、同じような苦しみは誰にもして欲しくはないですし、もしも、苦しんでいる人がいたら、いいお医者様に出会えることを祈ります。