2019年5月17日金曜日

タクシン派の混乱

誰が次の首相になるのか、まだはっきりしていないタイの政治ですが、ここに来て、タイ貢献党の首相候補のスダラット女史が、自分は首相にならなくてもかまわないと言い始めています。

前から、タイ貢献党内にも、スダラット派と反スダラット派のようなものがあって、タイ貢献党が連立政権を組んでも、スダラットが首相になるとも限らないといった話は出ていました。

現在の所、タクシン派が245議席持っているので、他の党を引っ張ってくれば、連立政権を組めるわけで、民主党とタイ威信党のどちらかかまたは両方と連立する可能性を探っているようです。

タイ威信党の方は、大臣ポストの数とか、細かな話し合いの可能性が高そうですが、その場合には、タイ威信党にかなり譲歩する必要があるでしょう。

一方、民主党の場合には、アピシットが党首を辞任し、新しくJurin Laksanawisitが新党首になってはいますが、なんといっても、アピシット政権時にタクシン派の赤シャツは、相当な恨みを民主党に持っているわけで、そう簡単に民主党を受け入れることはないと思われます。

そこで出てきたのが、新未来党を中心にして、新未来党党首のタナトーンを首相候補にする連立政権案です。

それなら、タイ貢献党と新未来党と民主党とタイ威信党を中心として、かなり堅固な連立政権が生まれるということです。

いくら、軍政に勝つためとはいえ、自分たちが、選挙で選ばれた最大の党であるということから、その案に反対するタイ貢献党の議員も少なくないようです。

そして、タナトーンに対する議員資格無効の訴えが、選管から憲法裁判所に出されていることもあり、もしも、タナトーンが議員資格を失ったり、新未来党が解党になったりすれば、また、大きな動きが起こってくるわけです。

プラユット現首相を推す国民国家の力党が、連立政権を組める確証があれば、あえて、タクシン派からの批判を受けるようなタナトーンに対する議員資格失効などをしないと思うけど、もしも、タクシン派が連立政権を組むことに進むと、タナトーンやピヤブットの運命もわからなくなるかも知れません。

タナトーンやピヤブットが、何か強気な発言するときには、彼らが危険を感じているときのような気もしますが、とにかく、平和と微笑みのタイが続いて欲しいです。