今日は、サッカー日本代表がトリニダード・トバゴと試合をする日ですが、タイの国会で首相指名が行われる予定の日でもあります。
昨夜、民主党が、予想通りというか、最終的に国民国家の力党との連立に参加することを決定しました。
連立に対して、賛成61に対して反対は16票だったそうです。
党の決定ですから、原則的に、首相指名選挙で票が割れることはないとのことです。
民主党が連立に参加したことで、自動的にタイ威信党も連立に参加で、タクシン派7党の合計が246議席なのに対し、反タクシン派は、254議席になっています。
一応僅差ですが、下院の過半数を獲得しています。これに上院の250議席が加われば、ほぼ間違いなくプラユット首相が選ばれることになります。
上院は国家平和秩序評議会が選んだといわれていますが、下院は、選挙で選ばれたわけで、その選挙で選ばれた議員に選ばれた首相は、民主的な首相ということになるわけです。
実際の首相指名の投票では、1人1人の名前と自分の投票する人の名前を発表するので、誰が誰に投票したかがすぐにわかります。
タクシン派からも反タクシン派からも裏切り者のコブラが出る可能性はあるといわれています。
一番の注目は、選挙の時からプラユットを支持しないと明言してきたアピシット元首相が、どうするのかです。
プラユットに投票するのか、棄権するのか、それとも、離党を発表し、議場を出て行くのかとか予想されています。
おもしろいのは、今回の3月23日の選挙で、最大の票を獲得したタクシン派のタイ貢献党が、自分たちが首相候補としてあげた3名を指名しないで、新未来党のタナトーンを指名すると発表したことです。
選挙の時には、スダラットを首相候補の一番に揚げて戦ってきたのに、それを実行しないのは、やはり、タクシンの妹などの反対があったのかもしれません。
今は、反軍政ということでまとまっている7党ですが、万が一、タクシン派が政権をとるようなことになれば、揉めに揉めて、分裂するのではないかと思います。
個性も欲望も強い人たちの集まりですから、反タクシン派以上にまとまらないのではないかと思いますね。
東北タイから選ばれたタクシン派の議員たちの間では、まだスダラットを候補にしないのはおかしいとの声が上がっているそうです。当然でしょうね。
そのくせ、アピシットなどに対しては、選挙の時の発言を守れというのですから、完全にダブルスタンダードです。
新未来党が、タナトーンと同じように、メディアの株を持っている議員が反タクシン派にも30名いるから調べろと言っています。もう完全に悪いのはタナトーンだけではないという小学生レベルのクレームです。
それから、反タクシン派から、3000万バーツで引き抜きの話が来たとか、いや6000万バーツだとか12000万バーツだとか、証拠も示さないで、言いたい放題です。
証拠がなければただのデマだって知らないようです。
タクシン派の戦略は、とにかく、プラユットは、クーデターを起こした張本人で、国家平和秩序評議会(NCPO)議長なんだから、首相になる資格はないという批判をするようです。
一応、以前に有資格者だとの決定は出ていたと記憶しますが、どうなんでしょうね。
議長のチュワンが、どういった議事進行をするのかも注目されていて、11時からの議会は、たぶん、深夜まで続くのではないかと予想されていて、高齢のチュワンですから、副議長がサポートするだろうとのことです。
今日中に首相が決まるのか、それとも、明日以降まで揉めるのか、興味はあります。