2020年5月5日火曜日

開国するとき

早めに国を閉じて、海外からの観光客やビジネスマンをシャットアウトした国は、感染者も死亡者も少なく、今回の疫病対策の優等生だと称賛されています。

国境を閉じて、都市封鎖として、経済活動を規制し、人の移動を禁止し、なるべく家にこもるようにしていれば、徐々に感染者は減っていくわけです。

実際、今、世界中では、そういった時期に来ていると思います。

そうなると、では、経済活動も徐々に解放して、人の移動も自由にという流れになっていくことが考えられますが、そうなったときに、感染者は多少増えるかもしれません。

でも、鎖国を続けている限りにおいては、大きな集団感染には至らないのではないかと思います。

問題は、開国するときでしょうね。

感染状況は、国によって違いますし、今の世界では、人びとの動きは複雑です。

例えば、シンガポールの感染者がゼロになったとして、シンガポールからの人たちをタイが受け入れることにした場合を考えてみると、シンガポール経由で、他の国から来る人もいるかもしれません。

シンガポールに入国するのなら、14日間の隔離とか厳重な検査をするでしょうけど、トランジットは、そうでもないかもしれませんから漏れがあるかもしれません。

タイも、入国者には14日間の隔離を義務づけるかもしれませんが、多くの観光客を収容する施設の問題やマンパワーの問題もあります。

それよりも、14日間も隔離されてまで観光をする人はいないでしょうね。

ビジネスマンでも、本当に必要な人以外は敬遠するような気がします。

観光立国で収入を得ている国々は、観光客なしでは、なかなか厳しい財政になるでしょうけど、当面は、国内の消費で回すしかないと思いますね。

外国人に頼らない経済が、新しい世界の標準なのかもしれません。