スカンジナビア航空という航空会社があります。スウェーデンとデンマークとノルウェーの共同出資の航空会社です。
一般的に北欧三カ国といえば、この3つの国を指します。
フィンランドも北欧に入りますが、ちょっと別扱いのようです。
人種的にも言語的にも歴史的にも、フィンランドは、他の三カ国とは違います。
フィンランドは、スウェーデンとロシアに支配された歴史を持っていて、日露戦争でロシアが疲弊したことで、ロシアから独立できたと、フィンランド人が親日であるといわれています。
わたしが知っているフィンランドは、スウェーデンに比べると、まだ貧しくて、ヘルシンキからストックホルムに向かうフェリーには、これから出稼ぎに行くというフィンランド人も少なくないようでした。
私が、ヘルシンキから、そんなフェリーでストックホルムに向かったのは、3月26日でした。
客室ではなくて、デッキにあるベンチの上で寝転がって眠る等級でした。
先輩から聞いた話では、このフェリーが有名な「ナンパ船」と言われるフェリーで、フィンランドの若い女性と簡単に知り合えるチャンスがあるとのことでした。
でも、私がベンチで寝ているところを起こされたのは、小学生くらいの悪ガキでした。
それで、眠気が覚めて、ボーッとしていたときに、20代後半くらいの落ち着いた感じのフィンランド女性から話しかけられました。
言葉は英語でしたが、彼女は、英語だけでなく、ドイツ語やフランス語も話せるとのことで、翻訳の仕事をしたいと言っていました。
当時の私の英語力は、かなりひどいモノでしたが、そんな私にでも理解できるようにゆっくりと話してくれました。
彼女の話してくれた昔話は、ひとつの川の下流で暮らす人たちと、上流で暮らす人たちの物語で、下流で暮らしている人たちは、上流から流れてくるゴミや汚物に腹を立て、上流にいって、上流で暮らしている人たちを皆殺しにしてしまったという話でした。
世界中によくある話ですが、グローバルな世界では、自分たちの価値観がある時を境に全否定されてしまうこともあるわけですね。
中国武漢から世界に広がっている新型コロナウィルスですが、ワザと感染を広げたのではないにしても、初期対応がまずかったし、隠そうとしたことは、世界から責められても仕方がないと思います。
ウィルスの問題は、ゴミ問題や環境破壊の問題よりも複雑ですが、反省すべき所は反省し、取るべき責任は取らないとダメでしょうね。