2020年8月6日木曜日

あらかじめ失われた恋人たちよ

60年代から70年代にかけては、フランス映画も米国映画もアバンギャルドが花盛りで、いろいろな実験的な作品も作られたそうです。

フランス映画では、ジャン=リュック・ゴダールが50年代から話題になっていたそうです。

米国映画では、アメリカン・ニューシネマが、日本でも大人気でした。

日本では、アングラ演劇といわれたジャンルが若者に人気でしたし、日本アート・シアター・ギルド(ATG)といわれた非商業主義的な芸術作品を製作していました。

そんなATGの作品のひとつが、「あらかじめ失われた恋人たちよ」で、タイトルだけでかっこいいわけです。

そして製作スタッフたちも出演者たちも、まあ、すごいです。

●脚本・監督:清水邦夫+田原総一朗

【キャスト】●石橋蓮司●桃井かおり●加納典明●岩淵達治●内田ゆき●正城睦子●豊田紀雄●井上博一●吉田潔●竹之内弾●秋浜悟史●井田邦明●古賀さと子●緑魔子●キムカンザ●佐藤重臣●大森直人●蟹江敬三●蜷川幸雄●佐々倉英雄●カルメン・マキ

でも、残念なことに、この映画を見ていないんです。

ネットで調べると、いろいろと興味深い話も出てきていて、若き日の田原さんは、ほとんど監督らしいことをさせてもらえなかったらしいとか、桃井かおりさんの初めての映画で、裸やエッチのシーンが多く、彼女には経験がなかったので、いろいろと大変だったとか。

評価を見ると、いろいろ分かれているようですが、まあ、当時の前衛的な芸術は、評価が分かれて当然ではないかと思います。

たぶん、途中で飽きちゃう人が多そうな気もします。

なぜ、この映画が気になっているかといえば、この映画が好きだった女性とお付き合いをしたことがあったからで、一緒に能登の内灘海岸にいったとき、海に向かって走り出し「あらかじめ失われた恋人たちよ」と叫んだからです。

たぶん、映画の中には、そういったシーンがあったのではないかと思います。

私は、五木寛之の小説などの影響で、内灘海岸に行ってみたかったわけでした。

ネットでいろいろと検索してみましたが、当時あった「かまぼこ形の弾薬倉庫跡」はもうなくなっているようで、見付かりませんでした。