中古カメラの楽しみは、落札からバンコクの自宅に届くまでのどきどきもありますが、手元に届いてから、手で触るのも抵抗がある汚れを薬品とかを使いながらきれいにして、見違えるような輝きになったときの喜びもあります。
例えば
金属の汚れは、意外と簡単に落とせて、輝きを取り戻します。
皮が破れているとかもあります。
外面の汚れを落とすと、一見まるで新品のようになりますが、なんといってもほぼジャンクですから、いろいろな問題を持つカメラなわけです。
一番古いタイプのフィルムカメラは、露出もシャッタースピードも自分でアジャストしてシャッターを切るので、電池は使われていません。
ですから、故障としては、ネジが失われているとか、バネが折れているとか、油で固まって歯車やシャッタ羽根が動かないとか、反対に油切れで動かないとかが多いです。
あとは、レンズの問題ですね。レンズにカビが生えてしまっているとか、レンズが曇っているとか、レンズに傷があるとかです。
レンズの問題は、素人には、修理できないことがほとんどです。
素人にできることで簡単なことの一つが、モルトの張替です。カメラは、レンズを通してカメラの中に入り込んだ光をフィルムに感光させる仕組みですから、カメラの内部にレンズ以外のところから光が入り込んでしますと、写真におかしな光が写ってしまいます。
そこで、光が漏れそうな上部や下部の蓋とか、一番危ないフィルム室の裏ブタなどにモルトというフェルトとスポンジの中間のようなものを張ってあります。
そのモルトが劣化していることがかなりあるので、それをきれいにお掃除をして、張り替えるだけで、カメラが生き返ることもたまにはあります。
今はネットで調べれば、いろいろな情報が手に入りますから、素人でも、かなりのことができるのではないかと思います。
ジャンクカメラの場合には、失敗を恐れずに、何でもやることができるので、教材としてはお勧めです。
それと、カメラに限ったことではなくて、修理の基本の一つが、「ニコイチ」といわれる二個ないし複数個のモノから部品を集めて、正常に動くものを作る方法があります。
部品取りともいわれますが、ジャンクのモノから使えるものを取り出すことも大切なことです。
ネジとかバネとかレンズとかプリズムとか、もしかすると使えるときがあるかもしれませんので、捨てません。
錠剤とネジは、落とすとなかなか見つからず、とんでもないところまで転がっていることもよくあることです。