イジメを英語では何というのか、日本人には知らない人も多いのではないかと思いますが、タイ人の多くは知っています。
イジメはBullying(ブリング)で、イジメるはbully(ブリイ)弱い者・小さい者をいじめるという意味です。
タイでも、イジメは学校だけでなく、会社とかいろいろな組織内でも問題になっているわけで、よくテレビニュースにも登場します。
最大多数の最大幸福が民主主義の基本という考え方もありますが、最大多数は、いつも同じメンバーではないわけで、少数派だった人たちが、最大多数になることもあるわけです。
政権交代などもそんな転換で、日本でも自民党にうんざりした選挙民が民主党に期待して民主党政権ができたこともありました。
今回のタイの選挙結果も、ある意味では、今までさんざんに煮え湯を飲まされてきた人たちが、ついに多数派に躍り出たともいえるわけです。
こういった状況で、よく起きるのは仕返しとか復讐と報復なわけですよね。「やられたらやり返す、倍返しだ!」
革命なんかでも、こうした報復はよく起きますよね。フランス革命なんか、かなりの悲劇を生みだしましたし、中国の文化大革命などは、インテリなどがひどい扱いを受けました。
「革命無罪」ですし、「民主化無罪」と勘違いする人たちも出てきます。
どんな目的のためでも、やっていいことと、いけないことはあるわけです。
でも、今まで抑圧されてきた人たちが解放されたら、そりゃあ、弾けますよね。
やりたい放題やりたい気持ちはわかりますが、やり過ぎたら、また振り子は逆に振れ始めます。
日本の民主党政権も、あっという間に化けの皮がはがれ、何だ、自民党の方がマシだったじゃないかと、すぐに元の状態に戻り、民主党は、もうほとんど消え去る寸前です。
政治家にならないまでも、村祭りでも学校祭でも主催した経験があればわかりますが、どんな小さな催しでも、実際に行うことは簡単ではないし、どんなに頑張っても批判されてしまうわけです。
政治でも野党で政府を批判するのは簡単ですし、極論でいえば、無責任でいられるわけです。
メディアも同じで、批判は金になるし、すぐ勝ち馬に乗るし、残念な人たちも少なくないです。
で、タイの選挙の結果で、前進党が勝ち、前進党を中心に連立ができそうなんですが、立ちはだかるのが上院の250名です。
彼らの最低でも66名が前進党サイドにYESといわないと、連立政権が誕生することはできないので、今、上院議員に対するイジメともとれる攻勢がすごいそうです。
上院議員個人に対して、電話やメールで、YESでないなら、関係する企業や家族の名前をさらすとか、メディアまでもがイジメに加わっているとか。
民主派とか少数派とかを名乗る人たちも一皮むけば、独裁主義者とやることは変わらないわけです。