2019年5月11日土曜日

令和最初の大相撲

明日から大相撲の夏場所がはじまります。5月場所ともいわれますが、白鵬は休場らしいですから、注目は、新大関の貴景勝でしょうね。

大関が、勝ったり負けたりで、なかなか横綱に上がれないばかりか、負け越して下に落ちてしまったり、どうもイマイチです。

そんな中、元貴乃花親方の貴乃花光司氏が10日、社団法人「貴乃花道場」の設立を所属事務所のホームページで発表したそうです。

「相撲を通して、青少年の健全な育成」「相撲を国内外へ文化として普及」がこの法人の目的のようですが、いろいろと囁かれています。

やはり、政治家になろうとしているのかとか、政治家にならなくても、スポーツ庁長官にはなれるのではないかとかいわれているようです。

今回の団体設立に関して、理事長にユネスコ第8代事務局長の松浦晃一郎氏ほか、日伊音楽協会評議員の合田周平氏らが名を連ねたそうですし、今月19日に都内のホテルで「貴乃花御縁会」と題したパーティーを開催予定で、その発起人は、松浦氏のほか、遠藤利明元五輪担当大臣、小渕優子元経産相、浜田靖一元防衛大臣らだそうです。

公益法人日本相撲協会の方は、白鵬が帰化する方向に進むようで、そうなると、白鵬を中心にモンゴル人親方たちが、増えていき、白鵬理事長といったことも現実味をおびて来るかも知れません。

そうなると、大相撲からSUMOに変わっていき、柔道の歩んでいるようにルールも変わり、国際的なスポーツになっていくかも知れません。

それに対して、日本の伝統を重んじた相撲道というのを貴乃花の団体が考えているのかも知れません。

先日、NHKの「日本人のお名前」で大相撲についてやっていました。

相撲の起源は、世界中のいたるところにある格闘技と同じようにかなり古いと思われます。

日本相撲協会のホームページには、「我が国の相撲の起源としては、古事記(712年)や日本書紀(720年)の中にある力くらべの神話や、宿禰(すくね)・蹶速(けはや)の天覧勝負の伝説があげられる。」と書かれています。

宮廷の神事だったり、戦国の力自慢だったりして、今の相撲の形になったのは、江戸時代の初めではないかといわれているそうです。

最初の頃は、大名に抱えてもらいたい庶民の力自慢たちが、町の往来で始めた辻相撲といわれていたそうです。辻相撲には、土俵もなくて、一度に、大勢が相撲を取っていたそうで、なんか、モンゴル相撲に似ていますね。

勝敗をはっきりさせるためや、強さをアピールするために、派手な投げ技が多く、ワザの数は200手を超えていたそうです。

往来で、一度に大勢の力持ちが、相撲を取るわけで、中には、誤解を恐れずにいえば、朝青龍のような荒っぽいワザ師もいたでしょうし、白鵬のエルボーや張り差しのようなワザで相手だけでなく、見物人にも怪我人も出たりして、江戸幕府は、相撲禁止令を出したんだそうです。

そうした中、なんとか、相撲を発展させようと考えた人がいて、ただ強いだけの相撲取りではなくて、礼節・人格を備えた、力のある武士、すなわち力士という呼び名にしたんだそうです。

今でも、白鵬を批判する人が、そのへんが違うというわけです。強いだけでは、力士ではないと。

相撲道は、武士道からきているんですね。

土俵があるというのは、見ている人に怪我をさせてはいけないという思いやりだそうです。

日本の武道は、格闘技であって、格闘技ではないわけで、まず、神に一礼してはじめ、相手を思いやることが重要なんです。

勝てばいいとか、強ければいいとかではないのですね。

だから、強い者が弱い者や小さな者と奇襲戦法で戦ったり、相手に怪我をさせるような手を使ったり、だめ押しをしたりは、軽蔑されます。

貴乃花が完ぺきな人間だとは思いませんが、私は、貴乃花を応援したいです。