新未来党は、タクシンがバックにいる政党の一つで、本当は、若い世代にアピールするための政党でした。
タクシン派のメインの政党は、タイ貢献党で、タイの小選挙区で議席をえる戦略、そしてタクシン派のタイ国家維持党はウボンラット王女を首相候補とし、比例代表で大量の議席を確保する戦略でしたが、ラマ10世の王族や王族に準ずる者は政治に手を出すべきではないとのお言葉で、解党になってしまいました。
そこで、タイ国家維持党が獲得する予定の票が、一挙に新未来党に流れて、新未来党が大躍進をしたわけです。
タクシン派といっても、実は、いろいろな派閥があるようで、例えば、首相候補に3名を出していたタイ貢献党も、いざ、首相を選ぶ段階になると、自分たちの中から候補者を出すことができず、新未来党のタナトーンを支持しました。
今回の選挙で、一番多くの票を集めた政党が、自分たちの首相候補を出せないというのは、全く選挙民を裏切り行為だと思うのですが、敵を批判しても、自己批判をしないものです。
本当は、スダラット女史が一番最適だと思われていましたが、どうも、タクシンの妹と折り合いがよくないとか。
それで、密かに、スダラット女史が、新しい政党を作るのではないかと噂されていますが、本人は、はっきりと否定しているそうです。
それに、野党連合の長を決める必要があるそうなんですが、最大の党、タイ貢献党が、今だ、誰をリーダーにするのか決められないでいるのだそうです。
首相は、下院議員以外でもなれる決まりですが、野党連合の長は、下院議員の中から決める必要があるそうで、タイ貢献党の党首もスダラット女史も、下院議員ではないそうです。
あと、タイ貢献党の中から、与党とこっそり密談している人が8名いるとの噂もあるそうです。
どこの国でも野党にいては、政府の批判しか仕事がないですもんね。
でも、いざ、議会が解散になって、再選挙となると、どこの政党も、資金はいるし、ゴタゴタもあるしで、そう簡単に喜べない事情もあるようです。
一番苦しいのは、民主党でしょうね。この間の選挙でも大きく支持を減らし、もう見る影もない状況なのに、最後の最後でプラユット支持に回ったことで、次の選挙では、もっと苦しくなるのではないかといわれています。
連立与党としても、大臣や副大臣のポストをめぐって、椅子取り合戦が続いていて、どの党内にも、不満を持つ人たちがいるから、いろいろと難しいようです。
世論調査では、プラユット首相は、どのくらい続くのかという質問に対して、一番多くて、半数近くの人が4年と答えたそうです。その次に多かったのは、15%ほどで、6ヶ月だそうです。
せかず焦らず、出来るところから少しずつ変えていって欲しいです。一応、選挙で選ばれた下院議員に選ばれた首相なんですから、まず、国家平和秩序評議会の特権をなくして、徐々に憲法改正に持っていけばいいのではないかと思います。