2020年11月28日土曜日

タイの反政府集会について

 今年は、新型コロナウィルス感染の恐怖から、いろいろな催し物が中止になっていて、タイの有名な水かけ祭り・ソンクランも若者たちが大好きなコンサートも田舎のお寺の縁日も中止になったり、規模の縮小だったりで、バカ騒ぎが出来ません。

そうした中、反政府集会は、溜まりに溜まった若い世代のエネルギーの発散場所でもあるような気がします。

政治的な主張は色々とありますが、首相退陣にしても憲法改正にしても、王室改革にしても、一朝一夕に出来るとは思えません。

国会では憲法改正のために議論も行われていますが、現在の勢力図から見ても、反政府側が求めるような憲法改正は難しいでしょう。

プラユット首相の辞任も、本人にその気がなければ、不信任案は否決される可能性が高いです。

12月2日に、憲法裁判所が、順人を退役した後も軍の施設を私邸として使っているプラユット首相の首相資格に関しての判決が出ますが、憲法裁判所がどんな決定を出すのかは、誰にもわかりませんが、過去にも、ゼッタイに黒だといわれていたタクシン元首相の資格に関しても、白の判断がなされましたし、権力者有利の可能性はあります。

王制改革に関しては、過去を掘り返したり、王室の資産を掘り起こしたりして、なんとか民衆を反王制にと煽っていますが、若者たちとその親たちの世代間の断絶が広まっているだけのような気もします。

親子喧嘩が増えて、勘当されたり家出をする若者も問題になってきています。

よく考えてみると、クーデターでインラック政権を倒したあと、新しい憲法を制定し、その憲法を国民投票にかけて賛成多数で採用しているし、一応総選挙の結果選ばれた連立政権によって決められた首相ですし、まあ、色々と灰色部分はあるにしても、民主的な政府ではあるわけです。

ですから、クーデターが起きるかもしれないと煽っている反政府グループですが、政府や軍部からして見たら、クーデターをする必要などないと思いますね。

要するに、反政府グループは、色々と国民の不安や憎悪を煽って、反政府運動を大きくしていく以外ないわけでしょうね。

クーデターが起きたら、何をすべきかみたいなビラもばらまかれているようですが、ピンぼけだと思います。

で、反政府集会の注目はといえば、まずは、CIAといわれる屋台の一団でしょうね。

とにかく、スマホなどを駆使して、今日は何時にどこで集会が行われるのか野情報をキャッチして、集会場所の場所取りをして、若者たちが好きな食べ物や飲み物や雑貨を売るわけです。

このところ、黄色いグッズも目立ちはじめています。黄色いアヒルとか黄色いエイリアンとか、空気を入れて膨らませる系が多いようですが、それを作っている町工場もあるんでしょうね。

若者たちの「3種の神器」は、工事用のヘルメット、粉塵よけのゴーグル、そして色とりどりの雨合羽です。コレラを作ったり売っているところも、不景気の中儲かっているのではないかと思います。

集会に来ている若者たちの多くが学生でマスクにバックパックだけの軽装なら、大きな混乱は起きない可能性が高いですが、黒服の警備集団や赤シャツなど、もう少し上の世代が出てきて、ヘルメットやゴーグルを身につけていたら要注意です。

最近は赤シャツのおじさんおばさんもかなり目立つようになってきています。

赤シャツは、内部分裂しているし、以前のような力も統率力も無いようですが、なんと言っても、歴史ある武闘集団ですから侮れません。

赤シャツには、バイクタクシーやタクシーの運転手も多く、若者たちの移動手段としても力を発揮しているようです。

それにしても、若者たちのリーダーには、かなりのおデブちゃんたちが目立ち、飽食の世代なんだなあと思うわけです。

昔ながらの痩せて目だけがギラギラ系は、もう生きた化石なのかもね。

世田谷自然左翼じゃないけれど、豊かな生活を謳歌し、いろいろなダブスタや矛盾を抱えながら、きれい事を言っている可能性もあるかも。

若いときには、反体制でいいと思いますが、外国の資本家や自称左翼の学者に騙されるのは残念です。