日本人の多くは神社に行くし、お寺にも行きます。別に神道を深く信じているわけでもないし、仏教は、先祖代々続いている宗派がある家も多いです。
葬儀などは仏教で行う人が多く、その時だけは般若心経などを唱えたりしますが、その意味を深く理解している人たちばかりでもないようです。
結婚式は、キリスト教的な様式か神前で行う人が多いようです。
ユダヤ教徒とかキリスト教徒とかイスラム教徒とかは、子供のころから、聖典を読んできているから、そこに書かれていることは、頭のどこかに記憶されているようです。
仏教徒でもタイなどは、子供のころからお経やお釈迦様の話を意外と知っています。
日本人は、無宗教というか、あまり宗教に興味を持たない人が多いので、おかしな宗教もどきの詐欺に引っかかる人もいます。
仏教の場合には、5戒が基本です。
1.不殺生戒 - 生き物を故意に殺してはならない。
2.不偸盗戒 - 他人のものを盗んではいけない。
3.不邪婬戒 - 不道徳な性行為を行ってはならない。
4.不妄語戒 - 嘘をついてはいけない。
5.不飲酒戒 - 酒類を飲んではならない。
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ユダヤ教やキリスト教ではモーゼの10戒が有名です。
1.主が唯一の神であること
2.偶像を作ってはならないこと
3.神の名をみだりに唱えてはならないこと
4.安息日を守ること
5.父母を敬うこと
6.殺人をしてはいけないこと
7.姦淫をしてはいけないこと
8.盗んではいけないこと
9.隣人について偽証してはいけないこと
10.隣人の家や財産をむさぼってはいけないこと
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基本的なことはどんな宗教でもだいたい同じでしょうし、日本人の場合には、宗教にとらわれない倫理観として、ほとんどの人が常識として理解していることです。
要するに、世界には、こうした戒めを説かないと理解できない人たちもいるわけです。
戒められていても、守れない人も多いです。特に嘘とか盗みとか不倫とか。
さて、フォークソングとかロックの歌詞などには、聖書にある言葉や物語が出てくることもあって、私の好きな「Turn, Turn, Turn」などは聖書のヤコブの手紙からほとんど引用されているんだそうです。
Bob Dylanの「The Times They Are A-Changin」などによく出てくる「the first will be last and the last will be first」はマタイ伝3章に出てくるんだそうです。
ディランなどから影響を受けた有名人も多いです。
ディランの歌声には賛否両論がありますが、彼の歌詞のすばらしさを否定する人は少ないでしょう。
英語の勉強に訳してみるのもいいかと思います。
人生において「今日の先頭が明日はビリ」かもしれないわけです。「今日の金持ちが明日は一文無し」かも。
例えば、家に電話が普及していた日本のような国に比べ、家に電話のなかったタイなどは、携帯電話の普及がものすごく速く、スマホの扱いなどでも、タイの田舎の老人の方が日本の老人よりもスマホを使い慣れていたりするわけです。
例えば、世界の経済大国の日本が慢心している間に、世界の多くの国が日本から学び、追いつき追い越せとなっているわけです。
ちょっと話は違いますが、私がパソコンをいじり始めたころは、タイのほとんどのソフトが海賊版でした。
中国でも東南アジアでも、海賊版がほとんどで、安いから、一挙に普及しました。
もちろん、著作権を守ることは必要ですが、現実問題として、あの高価なフォトショップを使える日本人よりも海賊版であってもフォトショップを使いこなす中国人やタイ人が多いわけです。
そして、規則を守るまじめな日本人が、いつの間にか、ITの世界では劣等生になりつつあるわけです。
世界には、規則を守らない人も多いし、やった者勝ちの価値観を持つ人もいるわけで、日本人は、そろそろ性善説を捨てて、人を見たら泥棒と思うくらいでないと、これからの競争世界を生き抜けないと思います。
とにかく、正しいことをしている人たちを守り、悪党には厳しい罰則が必要ですよね。