2022年11月8日火曜日

ニセモノの話

世の中には、いろいろなニセモノがあります。

モノだけでなく情報にもニセモノがあります。Fakeニュースですよね。

コピーといわれるものがほとんどですが、違法なコピーと合法的なコピーとがありますよね。

コンピューター関係や音楽関係では、コピーは違法とされることが多く、取り締まり対象です。

音楽の場合には、カバー曲というのは認められていますよね。有名歌手のモノマネなんかも、もう一つのジャンルとなっています。

お薬なんかも、一時は偽薬とか違法扱いだったものが、ジェネリックということで認められているものもあります。

料理なんか、フランス料理でもイタリア料理でも中華料理でも日本料理でも、どんどん真似してもOKです。

自転車とかオートバイとかにもニセモノはあるし、パーツの偽物もあって、安全を考えると怖いです。

NHKの番組で「贋作(がんさく)の誘惑 ニセモノVS.テクノロジー」を見ました。

=美術鑑定と贋作の果てなき戦いの最前線をヨーロッパに追う。世界中の美術館を巻き込んだ巨大贋作事件の当事者は何を語る?伝説の贋作師ベルトラッキにも独占取材!=

ベルトラッキの話は初めて知りましたし、非常に興味深かったです。

ベルトラッキは、妻のヘレンと一緒に、マックス・エルンスト、ハインリッヒ・カンペンドンク、フェルナン・レジェ、キース・ファン・ドンゲンなどの有名な芸術家による作品の偽造品を販売した罪に問われ、夫のヴォルフガングは6年、妻のヘレンは4年の刑に服しました。別に数百万ドルの賠償金も夫婦ともども請求されました。

夫婦で犯罪を犯すことから、あの映画にもなったボニーとクライドの現代版かもと思いましたが、もっと知的だし、芸術家だと理解しました。

彼らが注目した画家の作品や画家自身をしっかり調査し、画家が残した作品にはない、失われた作品を描いたのであって、本物だと自ら言ったことはないそうです。

要するに、本物と思わせるだけの研究をし、ある種の演出をし、権威ある評論家や美術商が、かってに本物だと鑑定して高額で販売しただけだというのが彼らの主張のようですが、ちょっと無理があったようで、有罪判決でした。

要するに、世界的な美術品の世界は、権威ある美術館や鑑定士などのお墨付きがあればホンモノ扱いされているわけで、実際には贋作も混じっていておかしくないそうです。

そこで、最近は、科学やAIを使った鑑定も進んでいるそうで、放射線炭素14を使い、木枠やキャンバスのほんのわずかな欠片から、年代を鑑定したり、AIにホンモノと贋作との筆のタッチを学習させて分析したり、いろいろとやっているそうです。

一般的には、テレビや新聞が伝えることは正しいと思われていた時代が長かったけど、最近では、新聞もテレビも、専門家さえも、時には嘘をつくことがわかってきているし、ファクトチェックをしているところまで嘘つきだったりするから、困ったものです。