2020年12月14日月曜日

タイの地方自治

 アメリカの大統領選挙を見て、アメリカは合衆国で、各州ごとに法律が違っていたり、いろいろな自治権を有していたりで、州知事の権限が大きいことがわかります。

連邦政府 (Federal Government)- 州政府 (State Government)- 地方政府 (Local Government)の三層構造になっています。

詳細はこちら

日本の地方自治について

世界的に、中央政権に対して地方自治体の権利が、拡大している傾向があるように思えます。

地方自治体による条例なども注目されてきています。日本にありながら、日本ではないような地区が出来てしまう危険性もあるような気がします。

大きな選挙ではとても勝利できないマイノリティーでも、自治体の選挙の時に住民票を特定の地区に移動させるとか、裏ワザを使えば、地方自治体を自由に出来るでしょう。

さて、タイでは、20日にProvincial Administrative Organisation (PAO)の長を決める選挙が予定されていて、熱い選挙戦を戦っています。

タイ国の行政は、三層の行政組織により構成されていて、第一が中央行政機関 (Central Administration)で、第二が地方行政機関(Regional Administration)で、第三が地方自治体 (Local Administration)となっています。

地方行政機関が、政府内務省の管轄であり、タイの場合には、県知事は、内務省から派遣されています。

それに対して、地方自治体の長は、住民選挙で選ばれます。

権限は分けられていますが、それぞれに利権もあって、汚職などいろいろな問題があります。

現在の所、野党は、国会では少数派となっているので、美味しい権益も少なく、だったら、地方でと考えるのは当然でしょうね。

タイの地方自治に関しては、こちらでお勉強

タイにおける国と地方の新たな関係

地方自治制度の揺らぎ― NCPO統治下の汚職撲滅運動と地方行政への回帰

地方でも、与党と野党との戦いもありますが、それよりも興味深いのが、北部でのタクシン派の分裂です。

タクシン派であるプアタイ党から出ていく人たちが多くなっていて、Khunying SudaratやPokin PolakulやWatana MuangsookやPongsakorn Annanoppornなどの実力者たちも離党しています。

そして、タクシン派を支えてきた武闘集団UDD(赤シャツ)の中からも、イサーンのランボーやUDDの議長のチャトゥポンなどもタクシンから離れています。

その理由とされているのが、タクシンの妹でインラックの姉に当たる、デーン姐御のようです。彼女のツルの一言で、人事が決まったり、党方針が決まるので、それについていけない人たちが出ているようです。

デーン姐御の旦那は元内務相の官僚でソムチャイ元首相です。

結局、国民のことよりも、党のことよりも、自分達のファミリーのことしか考えていないという不満だとか。

タナトーンにしても、やっていることがタクシン一族と同じです。弟もお姉さんも色々と問題があると、最近話題になっています。