2020年12月9日水曜日

鎌と槌

 私の世代ですと、ロシアよりソ連の方が何となくわかりやすいというか、不気味さを感じます。

私は、1973年に横浜港からソ連の客船でナホトカまで行って、ソ連を横断してフィンランドまで行きました。

当然ソ連に入るためにはビザも必要でしたが、日本を出るところからフィンランドに入るまでがパックになっていて、船も列車も飛行機もホテルも食事も観光も込みでした。

モスクワ以外は、ほとんど車窓からしか見ていませんが、当時のソビエト社会主義共和国連邦の不気味な空気は肌で感じることが出来ました。

あの時から、社会主義とか共産主義には、肌が拒否反応を起こすようです。

ですから、タイに長く住んでいますが、ベトナムとかラオスとかカンボジアに行こうとは思わないです。もちろん中国も。

一時期、世界で唯一成功した社会主義国は日本だと言われたこともありましたが、世界中の社会主義国が、見事に失敗していると思います。

社会のシステムも重要ですが、もっと大切なのは人間性でしょうね。

自分だけがよければとか、強欲の固まりが指導者になったら、どんなシステムでも腐敗すると思いますね。

日本は、それなりに平等で自由で、かなり素晴らしい社会だったように思いますが、いつか、階級社会になり、訴訟社会になり、社会が分断されてきています。

さて、タイの反政府運動ですが、ここに来て、反政府グループの中にいる一部の正体がばれはじめてきているようです。

王制改革や民主政治もいいですが、求めているのが、共和制だったり、革命だったり、社会主義だったりするのでは、少し話も違うのではないかと思いますね。

 Free Youth groupのフェースブックに、おかしな図柄が登場しているというわけです。

ソビエト社会主義共和国連邦を知っている世代ならすぐにわかると思いますが、鎌と槌のマークです。

「鎌と槌」または鎌とハンマー若しくはツチカマとは、鎌と槌を組み合わせた標章。農民と労働者の団結を表し、マルクス・レーニン主義の共産主義や共産党のシンボルとして使われている。

鎌は農民の、槌はプロレタリアートの象徴なんだそうです。

要するに、タイの反政府運動には、王制を革命で倒し、共産主義・社会主義を取り入れた共和制を求めている人たちがいるということがはっきりしたということらしいです。

日本は、共産党は非合法ではないですが、タイでは、共産党は非合法です。

共産主義は、王制を認めませんから、日本でも共産党やその仲間たちは、皇室を認めていませんし、女系とか言い出しているわけです。

日本でも、60年代や70年代には、学生運動が吹き荒れ、反戦とか反米だけでなく、そこから、共産主義を染まった人たちがかなりいたわけで、彼ら団塊の世代を中心とした人たちが、今の日本での政治家や経済界や医師や弁護士など、いっぱいいて、まだ、中国や北朝鮮にような国に憧れているのか?って感じです。

間違っている政府を批判するのは当然だと思いますが、そこに共産主義とか社会主義が入ってきたら危険です。

共産党が独裁する国や社会主義国に日本がなった方が国民は幸せだと本気で信じているのかと疑問に思うわけです。

私は、あのバブル景気の前の日本が、かなりいい社会だったように思っています。

その後、拝金主義に走り、日本のいいところを捨てて、海外の悪いところばかりを真似て結果が今の日本で、かなりおかしな社会になってしまったのではないかと思います。