Lou Reedといえば、私のとっては1970年代によく聞いていた「Walk on the Wild Side」なんですが、NHKの「ロックが壊した冷戦の壁」を見て、実は、世界を動かした歌手だったんだと知りました。
Lou Reedといえば、声がLeonard cohenにも似ているし、同じユダヤ系で独特の感性で詩を書く印象です。
Lou Reedは、velvet undergroundというグループで活躍していたそうで、それを後にチェコスロバキアの首相になるヴァーツラフ・ハヴェルがアメリカ滞在中に聞いて感激して、そのLPを国に持ち帰って、「I'm Waiting For The Man」という曲を広めたんだそうです。
それで、西側のロックにあこがれていた若者たちの中から、コピーバンドのPPU(ザ・プラスチック・ピープル・オブ・ザ・ユニバース)が生まれ、ソ連の影響下にあった共産党独裁に対する反対運動へと広がっていったんだそうです。
独断と偏見でいわせていただきますが、だいたい共産主義国で、国民を幸福にした国はないですね。
共産主義は、共産党の幹部を中心とした一部の特権階級を豊かにするシステムのような気がしています。
大雑把に言えば、1989年11月にベルリンの壁がなくなるまでは、ベルリンも西と東に分かれていたし、東欧は、みんなソ連の衛星国で自由がありませんでした。
私は、70年代に西ベルリンに行って、実際に壁を見ていますが、東から逃げるところを射殺された写真などもありました。
ドイツの友人の中には、東ドイツから母親に連れられてチェコスロバキア経由でドイツに亡命した人もいました。
ゲーテ協会のクラスには、ロシア人やチェコスロバキア人もいて、ちょっと独特の雰囲気だった印象があります。
Lou Reedに話を戻すと、チェコスロバキアは、その後、チェコとスロバキアに分かれて共和国になるのですが、チェコの大統領にもなったヴァーツラフ・ハヴェルは、1998年9月、当時のクリントン大統領によるホワイトハウスで催されたハヴェル大統領のための晩餐会で「私が大統領になれたのはLou Reedのおかげだ」と」リードの演奏が実現しているんだそうです。
Lou Reedはバイセクシャルとして世に出ていますが、最終的には女性と結婚をしたいたそうです。
David Bowieとも仲が良かったそうで、一緒に歌ったりもしているようです。