1960~70年代に青春を送った世代にとっては、五木寛之さんは、憧れの人でした。
小説だけでなく、当時の若者たちのバイブル「平凡パンチ」とか「プレーボーイ」などの週刊誌にもエッセイを書き、テレビにも登場するし、寺山修司さんと野坂昭如さんなどと共に若者たちのリーダー的な存在でもあったと思います。
個人的には、五木さんの「さらばモスクワ愚連隊」とか「蒼ざめた馬を見よ」、「海を見ていたジョニー」、「青年は荒野をめざす」などを読んで、ヨーロッパに行くしかないと思ったりもしました。
寺山修司さんの「書を捨てよ町へ出よう」なんかも、本は好きでよく読んでいたけど、とにかく、行動力しかないと思ったわけです。
今の時代、若者たちのオピニオンリーダーって誰だろう?
五木さんは、スペイン内戦とか、パリ5月革命などについても小説を書いていて、今の時代とは、少し対立関係とかが違うけど、グローバリズムと民族主義との対立がある今でも、おもしろいのではないかと思います。
でも80年代くらいから、海外にいることもあって、本を読むことが激減し、彼の小説も読まなくなりました。
その後、時々目にする彼についての記事は、仏教に関心があるようで、親鸞についてとか、全く興味を感じませんでした。
今日、目にしたのは、こちらです。
五木寛之氏に聞く「多死」時代の老・病・死
かつてない数の死者に直面する不安の時代。そんな時代に、老い・病・死にどう向き合っていけばいいのか。作家・五木寛之流の“孤独のすすめ”とは。
BS日テレ 10月4日(水)午後10時放送
日テレNEWS24 10月5日(木)午前0時放送
五木さんは「孤独のすすめ 人生後半の生き方」という本を出しているそうで、元気で外向的な老人たちよりも、元気もなく、孤独で内向的な老人でも、いいんじゃないかというようなことらしいです。
なんか、共感できそうで、急に興味がわいたわけです。
最近は、終活や断捨離などの言葉も話題になってきているそうですが、そのアンチテーゼ(まるで小池さんの希望の党みたい)として、モノは捨てるなということのようです。
わたし自身も、このブログを書き始めて、過去の思い出が懐かしいし、過去の思い出につながる写真とかメモとかチケットなどが、あれば喜び、探してもないと、捨ててしまったのかと残念に思うわけです。
一般論ですが、男性は、コレクションが好きですが、女性は、すぐにゴミとして捨てますよね。
老後の楽しみは、若い頃の思い出じゃないかというのは、昔から言われてきたことで、昔はよかった、よかったと、暗い部屋で涙ぐみながら、思い出そうよと歌っていた人もいました。
今の時代の方が便利でいいことがいっぱいあるわけですが、老人の昔を懐かしむ気持ちは、不変なわけですね。
懐かしいものは人それぞれですが、やはり、若い頃には、いろいろなことをしておいた方が、老後の楽しみは増えますね。
いろいろな人生観や価値観がありますし、何が正しいのかわかりませんが、五木さんの「孤独のすすめ 人生後半の生き方」もテレビ番組も、見たくなりました。
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テレビの方は、見ましたが、おもしろくありませんでした。(10月5日)