2018年10月6日土曜日

宗教と騒音問題

このところ、タイで話題になっているのが、高層マンションに住む住人が、近くのお寺が打つ鐘の音がうるさいという苦情をお寺や役所に出した出したそうです。

このお寺では、早朝の4時ごろ、僧侶に、朝のお勤めの時間ですよと鐘の音で知らせ、その30分ほど後には、そろそろ托鉢に僧侶がでますよと近所に知らせているのだそうで、300年の歴史を持つ、そのお寺の伝統だそうです。

他のお寺でも、やっているところは多いそうです。

マンションの住民や近所に住む人たちに聞いてみたところ、マンションの窓を閉めていれば、ほとんど音は聞こえないし、近所の人たちは、生まれたときから、お寺の鐘が鳴るものだと思っているので、別に問題はないとのことでした。

中には、お寺は、マンションが建つよりもずっと前からここにあるし、マンションを建てるときに、建設の騒音や資材の搬入などで、近所が被った迷惑の方がずっと大きいといったり、マンションを購入する時、入居するときに、管理側が、お寺のことを説明すべきだという話もあります。

一応苦情を受けて、お寺に、もう少し、静かに音を鳴らしてはくれませんかとお願いをして、音は以前に比べ静かになったそうですが、今度は、お寺の檀家や世話人が、苦情をいったのは誰だと、反撃にでているそうです。

いろいろと調べた結果、マンションの管理側は、そのような苦情はしていないということで、苦情を出したのは、1人の女性だそうです。

もっと調べると、その女性は、自分が住んでいるのではなくて、外国人に貸しているんだそうで、その外国人からの苦情なんだそうです。

ここからが、タイらしいのですが、その部屋を借りている外国人に出入国管理局の係官が、ビザはどうなっているのかとか、労働許可証は持っているのかとか、不正な送金や蓄財はないかとか、調査しているそうです。

仏教は、タイ人にとって、不可侵な領域で、外国人が、迂闊に批判したり、苦情をいったりすると、タイ人から逆襲を喰らうこともあります。

タイには、約3万の寺院があるといわれており、僧侶も約30万人といわれていますが、最近は、僧侶の数が、一時より10万人近く減ってきていて、廃寺になるお寺も増えているそうです。

お寺の重要な役割として、亡くなった人の火葬を行う施設がお寺の敷地内にあります。

この火葬場からでる煙や灰も、バンコクでは、問題になっています。

火葬場の近くのマンションなどでは、ベランダや窓に、灰がたまるそうで、人によっては、非常に気にする人もいます。

あと、タイには、イスラム教徒もいて、イスラム教のモスクでは、お祈りの時間になると、「アッラーフ・アクバル」の四度の繰り返しから始まるアザーン大きな声が鳴り響きます。

こちらも、イスラム教徒以外や、以前からモスクの近くに住んだことのない人にとっては、びっくりでしょう。

1日5回あるお祈り時間のうち1回目のお祈りは、早朝の4時半だそうです。

キリスト教でも、教会の鐘を鳴らします。

まあ、どこの国にも、生活騒音問題はありますよね。