2018年1月8日月曜日

タイの牛肉事情

ナホトカ航路の船中で出された牛肉もまるでタイヤを囓っているようなすさまじさでしたが、タイに来た当時の牛肉も、なかなかのもので、タイでは、鶏肉と豚肉以外はダメだと言われていました。

わたしは、子供の頃から鶏肉が苦手ですから、もう豚肉一択だったわけです。

でも、中華とかイスラム料理にある業肉には、まあまあおいしいものもありました。タイ料理なのか正確にはわかりませんが、ヌアトゥンといわれるトロトロになるまで煮込んだ牛肉のスープは、おいしいです。

マサマンというイスラムのカレーには、チキンとビーフがありますが、ビーフは、甘口のビーフシチュー的なおいしさです。

同じくイスラムには、オックステールスープもあって、これは、お薦めです。牛の尻尾のぶつ切りを煮込んだスープで、味付けは、辛くてしょっぱくて酸っぱいです。

ステーキとなると、高級な店でしか食べることが出来ませんでしたが、タイフレンチという牛肉が出てきて、まあまあのステーキも家で焼けるようになりました。

でも、霜降りとか高嶺の花で、日本からの輸入肉は、べらぼうな値段でした。

タイ人も霜降りが好きで、高級松阪牛とか、神戸牛とか、タイ人の間でも知名度は上がりましたが、一般庶民には、高嶺の花でした。

日本でも、最近は、霜降りは健康上問題だからと、赤身に注目が集まってきているそうですが、柔らかくて柔-ジューシーな霜降り比べると、赤身は、ちょっとかためでパサパサしているイメージがあります。

そこで、注目されているのが、熟成肉です。熟成肉は、極端に言えば、腐りかけの肉で、肉が軟らかくて、うま味もすごくて、おいしくなっているそうです。

芸術でも、廃退寸前に素晴らしいものがあるとか言われますし、人間でも、堕落している人に魅力を感じることもあるわけですよね。

熟成肉には、ドライとウエットの2種類があるそうで、ドライは、手間もかかるし、お値段が高いけど、お肉のおいしさは、さすがだそうです。

ウェットの方は、作り方が手軽な分、お値段は安いですが、お味の方は、ドライにはかなわないようです。

最近、話題になっている熟成肉の店があるというので、行ってきました。


アメリカ大使館の正面にあるARNO'Sという店ですが、どんどん店舗を増やしているそうです。
ニューヨークスタイルというのか、カジュアルで、肩のこらないいいお店でした。


 こちらは、Tボーンステーキで、800グラムちょっとで1100バーツちょっと。
Tボーンですから、T字の骨を挟んで、サーロインとテンダーロインを同時に楽しめます。


こちらは、リブアイで脂身もある部位です。400グラムちょっとで600バーツちょっとのお値段でした。

お肉は、1つ1つ真空パックされてケースに並んでいるので、自分で、重さや料金を確認しながら選ぶことが出来ます。

この店では、45日間熟成、75日間熟成、125日間熟成と選べました。75日間の熟成肉を注文してみました。

今回は注文しませんでしたが、シーフードもありました。

サラダやスープやパスタ類もあり、みんなでシェアすれば、いろいろと楽しめます。

ランチは、ハンバーガーが売れているとか。

今回学んだことは、ウェットで作られた熟成肉は、間違いなく柔らかいですし、うま味も増して今しているように感じました。

しかし、部位によっては、ぱさつきを感じるものもあるし、レアーで注文して鉄板に乗せてもらわないと、すぐにウェルダンになってしまい、柔らかさも半減します。

今回食べての個人的な感想では、サーロイン<リブアイ<テンダーロインでした。

北海道産ホタテのパスタもおいしかったです。

今回は、5名でお腹いっぱい食べて、総額で3500バーツ弱。コスパはいいと思います。

ワインを持ち込みましたが、持ち込み料も無料でしたし、店の前で写真を撮っていたら、スタッフが近寄ってきて、写真を撮りましょうかと声をかけてくれるフレンドリーなお店でした。