2018年12月19日水曜日

家紋について

家紋というのは、日本独特のモノなんだそうです。

日本の正装には、紋付羽織袴というのがあって、今月行われたノーベル賞の授賞式に出席したノーベ医学・生理学賞に輝いた京都大特別教授の本庶佑さんが、紋付羽織袴姿だったことが話題になりました。

紋付と羽織に、左右の胸と袖、背に一つずつ紋を付け、格式を重んじる行事の際に使用されるモノだそうです。

我々が、普通に家紋を意識するのは、女性が喪服を着るときとか、和装での結婚式とか、お墓参りの時の墓石くらいかも。

女性の黒留袖とか喪服にある家紋ですが、関東と関西とでは違うそうで、武家社会の関東では、嫁ぎ先の家紋を入れるのに対し、関西では、商家の影響が強く、女性の実家の家紋を入れるんだそうです。

それと、女紋というのが、近畿地方を中心とした西国において普及している風習の 1つだそうで、実家の家紋とは異なり女系から女系へと伝える家紋だそうです。

近畿の商家では外部から頻繁に有能な入婿を迎えて家を継がせる女系相続が行われたためなんだそうです。

相撲部屋なんかでも見られますよね。

男系だと、男の子がいなくなったら絶えてしまいますが、女系ですと、男系にこだわるよりも継続しますから、財産は守られるということでしょう。

それと、バカ息子やボケ息子がでて、身上をつぶすこともあるけど、婿養子を入れるのであれば、親が認める優秀な男性を迎え入れることが出来るわけです。

といっても、たまには、思惑通りにはいかず、乗っ取られたり、結婚前は優秀だったのに、女遊びがひどくなるとか、博打に手を出すとか、いろいろとあるわけです。

家紋瓦というのがあって、昔のお城のように、屋根につけている家もあるそうです。

田舎なんか、代々続いているし、お寺には、過去帳もあるから、インチキは難しいでしょうけど、日本は、敗戦を経て、いろいろな書類も焼けてしまったりしてきているから、家紋にも、いい加減なモノもあるそうです。

移動も簡単で、村社会は、だんだんと変わってきています。

家系図なんかもそうですが、成金は、養子縁組以外にも、自分の家系を改ざんすることもあるわけです。

聞いた話では、成金になると、物欲よりも性欲よりも権力欲よりも、名誉欲が強くなるそうで、最後の最後には、家系にこだわりたくなるそうです。

源氏がどうの平家がどうの藤原氏がどうのとか、言い始めるらしい。

インチキをしなくても、家紋は、正式に役所に登録しているわけでもないですから、自分で勝手に作ったり、人のものを使っている人もいるそうです。

でも、考えてみればわかりますが、自分の親には、父方と母方の家紋があり、その父と母にもそれぞれの父方と母方の家紋があるわけで、その先はと10代先を考えるだけで、もう数え切れないくらいの家紋があるわけですね。

そう考えれば、古くからいる日本人なら、みんな親戚というか、どこかでつながっている可能性はあります。

出自がはっきりしない人たちは、正式には、家紋がないわけで、結婚式とかお葬式の時には、家紋問題もあるし、親族が着ている民族衣装の問題もあるそうで、困ってしまうからか、こっそりと執り行ったりするようです。

今は、SNS時代で、インスタ映えすると、そういった秘密の世界を若い世代が、無意識で表に出してしまったりもするそうです。

もうそろそろ、隠し事はやめる時代だと思うんですけど、過去によほどやましいことがあったためか、難しいのかな。