2019年4月14日日曜日

移民の話

中高年向けのお昼の連続ドラマ「やすらぎの郷」が、大成功で、その続きの「やすらぎの刻」がはじまっています。

その中で、劇中劇として、「満蒙開拓団」を舞台とした「機の音」というシナリオの話がでています。

満蒙開拓団というのは、日本が満州や内モンゴルに送った約27万人の開拓団のことですが、日本は、こういった海外へ移民を送っても、その後の面倒を見ないことが多いですね。

戦後も、南米などに移民団が送られましたが、みんな本当に苦労をされたようです。

高いところから低いところに流れるのは水ですが、人は、生活が厳しいところから、豊かになることを求めて可能性のありそうなところへ移動します。

現在は、世界の貧しい地域から日本に新しい暮らしを求めて人びとが流れ込んできていますが、日本が貧しかった頃は、日本人も海外に出ていきました。

日本人は、1人で海外に出ていくことにはなれていませんから、政府が送り出すかたちが多かったようです。

で、「満蒙開拓団」の話ですが、日本が、戦争を始めて、その戦争に負け、満州や内モンゴルで暮らしていた人たちは、すべてを捨てて、再び、日本に帰国することになったわけです。

ところが、日ソ不可侵条約を結んでいたのに、ソ連が、それを一方的に破棄して、日本に宣戦布告して、満州に攻め入ってきたから、移民の人たちは、もう、財産を強奪されるは、殺されたり強姦されたり、地獄のような経験をされたそうです。

いろいろな小説やドラマや映画にもなっていますが、幼い子供は邪魔になるからと現地の人に育ててもらったり、時には、捨ててきたりもしたようです。

女の子たちは、みんな丸坊主になって、男の子の服装で、強姦されないようにしていたそうですが、女の子は、骨格も違うし、肌も違うし、いい匂いがするから、やっぱりわかっちゃったようです。

そうした苦労は、中国から朝鮮半島にまで来ても続いたわけです。日本が負けたことで、朝鮮の人たちのなかには、日本人に対して、ひどい仕打ちをする人たちもいたわけです。

無事、日本に帰り着いても、日本は焼け野原ですし、戦後の混乱期ですし、村社会の中で、満州帰りと知っただけで、根も葉もないことまでいわれて、苦労をされたそうです。

そうした人びとに対して、関東軍の将校たちや満州鉄道など、満州の建設に関係した役人たちの多くが、我先にと、移民を捨てて帰国したという話もあります。

こうした陸軍将校や上官たちの非人間的な行動は、南方戦線でもよくあったそうです。もちろん、素晴らしい人たちもいたそうですが。。。

ソ連は、日本人捕虜をシベリアの極寒の地に連れて行って、強制労働をさせたり、とんでもないことをしたわけで、日本人は、彼らのことを忘れてはイケナイと思います。

日本は負けたから、悪いのはすべて日本といわれているわけで、それはしかたがないにしても、戦勝国側も、ひどい非人道的なことをたくさんしていたわけで、それは、歴史に残し、機会あるごとに非難していいと思いますね。

原爆投下とか東京大空襲とか、非戦闘員、それも老人や女子供たちを大量に虐殺したわけで、許されることではないはずです。

日本がやってもいないことを世界中にばらまく人たちもいるわけで、日本の言い分をドラマや映画や小説などでも、おもしろい作品を日本から世界に送り出して欲しいです。